2019-06-27

米中交渉進展は織込み済みとなった?※追記あり(6/27)

本日の日経平均は昨夜からのG20での米中交渉の進展期待が継続し、251円高・21,338円と大幅上昇した。

売買代金も久しぶりに2兆円の大台を回復した。

先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)

本日のABNのオプション手口を見ると、昨日、低調なコール買いの中で441枚の大口買いが入ったコール21500を-964枚売り越し(利益確定し)ているほか、足下の価格帯のコール売り越しが目立っている。

プットサイドでは、ロングショートの利益確定の売りが目立つが、日経平均の上昇幅を考慮すれば相応の利益確定であり、プット売りに傾いた感じはしない。

なお、ロングプット21,000円は依然として1,000枚を超える建玉を有しており(この建玉については月曜の残高報告値から日々増減して算出されており信頼性は高いと思われる)、注意すべき建玉と見ている。

先物については、ABNは-2,194枚の売り越しで建玉を3日連続減少の5,260枚としている。

GSは差し引き9枚の買い越し、Cスイスは+1,602枚買い越しとなっている。

今後の予想

G20での米中首脳会談については、本日夕刻、中国外務省筋の話として、"香港紙が報じた「米中は貿易戦争を一時休戦で合意した」は承知していない" との報もあり、依然として予断を許さない点があるものの、決裂といった最悪の形にならない限り、昨夜の米国情報により株価は目先の好材料を織り込んだと見ている。

また、米中対立に目を奪われがちであるが、短兵急に解決する話ではないため、相場を持ち上げる材料としての新鮮味はなくなったと見ている。

したがって、ここからはダウ平均が5日線回復から順調に上げていくかが焦点になってくるが、足下ではRSIが70%台と高値追いしていくにはやや過熱感があり、ある程度の日柄調整または価格調整が必要と見ている。

ダウについては、目先、6/20の窓埋め26,500ドル近辺で反発することができるかどうかが焦点となっており、奇しくも20:00現在のダウ先物が-17ドル安・26,522ドルに位置している。

私見では、RSIが高いままの上昇は時期尚早と見ており、足下または6/18の陽線の範囲内でのもみ合いが高値追いに必要と考えている。

したがって、日経平均については明日が買い場と見ていたが、本日、ダウの上昇を待つことなく早合点に上昇し手しまったため、米中交渉に好材料が出ても材料出尽くしであり、逆に期待と異なる結果となった場合のリスクが生じており、反転開始は昨日も記しているとおり、再度21,000円割れを見てからの可能性が生じている。 

※22:40追記
ダウは "ボーイング737MAXに新たな潜在的リスク-米連邦航空局" で上値が重い。明晩または来週の課題となろうが、G20でトランプリスクが生じた場合、一気に材料化される可能性に留意。

 
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