ダウ先物の急落は8:45段階で-180ドル~200ドル安で、日経先物の寄り付きを金曜ナイトの終値比-140円安の21,300円で寄り付かせた。
しかし、ここからの押しは限定的で、先物安値は8:51の20,290円と寄り付きから-10円安にとどまった。
日経平均(現物)の安値は20,305円、日中足は前日比-280円安の22,320円を挟んだ動きに終始していたが、午後2時過ぎに売り方の買い戻しが入ってやや値を戻し、終値は-190円安、20,410円で引けた。
下値メドと見ていた2/8安値 20,315円で下げ渋りを見せていることから、ここを下回ることなく推移できればいったんの戻りを試すことが想定される。
なお、注目していた上海総合指数は-0.3%安と小幅下落でにとどまっており値を保っていると言える。
先物・オプション動向
本日は週一回の取引参加者別建玉残高公表日であり、先物についてはミニ期先を除く全建玉、オプションについては20,875円~20,375円の週末時点の建玉残高の公表があった。(結果は残高に反映)
ABNのオプション手口については、日経平均が大幅続落したことから全体的にプット買い優勢なことはやむを得ないことであるが、20,500円~20,875円コールを買い越している点
は注目に値する。
プットについては、20,625円~20,250円のプットを買い越しているが、上記コール買いの総量よりは少なく、足下の価格帯についてはやや強気に見える。
また、19,875円以下のプットをショート(売り越し)しており、20,000円以下を想定していないと見える。
先物についてはABNは1,433枚の売り越しとなっているが、昨日に3,289枚を買い越しており、日経平均の下落幅を考えれば売り越しの幅も限定的である。建玉は-11,541枚の売り越し。
GSは485枚買い越し、建玉を-919枚売り越しと中立姿勢を保っており、明日以降、方向感のある手口が出てくるか注目である。
Cスイスは-1,493枚売り越しと、6日連続での売り越しとなっている。建玉は-12,374枚と売りを積んでいる。Cスイスは相場追従型であり、日経平均が下落している中では順当な積み上がりと見る。
まとめ
ダウ平均がある38.2%押しの24,791ドルを守ることが出来るかどうかが今夜の焦点となる。19:45時点のダウ先物は-90ドル安・24,725ドルと、38.2%押し奪回まであと66ドルと射程圏に入っている。
38,2%押しは標準的な押しの目安と言われ、この水準を守るならば本格下落から逃れることができる。
これは私見であるが、初押しは買いというように1回目の節目チャレンジは守られることが多いため、今回の押しで下抜けることはないのではないかと見ている。
これで日経平均は先週の水曜日から4日続落となり、下げ幅も1,000円近くとなった。
反発の取っかかりがつかめない中で、某証券の強気アナリストからも2万円割れを覚悟せよといったレポートが送られてくるなどセンチメントは悪化している。
しかし、新安値銘柄数の25日累計は4,864銘柄と5,000に近づいており、25日騰落レシオも72.81と70割れ寸前となっており、陰の極に近い。
また、ここのところ売られていたファーストリテが本日は逆行高となっており、明日の動きが注目される。
日経平均の日足ローソク足は、ギャップダウンの短いコマ足となっている。
逆に、明日の寄り付きがギャップアップで始まり続伸すれば、下方向にアイランドリバーサルをつくることになり、目先反転の兆しとなる。
また、日経平均CFD240分足MACDの陽転が近づきつつあり、また欧州株の戻りの強さからも、自律反発局面の可能性はあると見ている。
※追記
240分足のエリオット波動カウント(上図)は、3波終了または5波終了。ここで反転すれば、いずれにしても20.940円あたりまでの戻りがあると見ている。
※22:04追記
ダウ先物-22ドル安、24,791ドルと38.2%押し水準まで回復。日経先物20,475円と+65円。明日のGU寄り付きからの上昇シナリオに近づいている。なお、上昇は6/14SQまたは前日まで続き、上値メドは25日線の少し上と予想。
