昨日の記事にて「(今夜のダウが)ここからさらに上げた場合、利益確定売りが出やすくなることから、あまり大きく動かさないのでは?」と記したとおり、昨夜のダウは序盤に+150ドル高・26,906ドルまで上げたため、予想どおり利益確定売りに押されて値を消し、終値は-34ドル安・26,719ドルで引けた。終値についても「-50ドル~-80ドル程度の小安い展開」がほぼ的中した。
前日比マイナスとはなったが、SQ値も26,700ドルを上回っており、終始買い方のペースで値が動いていると感じる。
また、昨夜のダウの出来高は通常の倍に達しており、閑散の東京市場とは違い、メジャーSQらしい活気にあふれている。大きな環境変化がない限り、引き続き買い方優勢で進む気配を感じる。
ただ、これまでも指摘しているようにRSIやMACDなどオシレーター系指標に過熱感が目立っており、ここではいったん小休止するのではと見ている。
優勢に進めている買い方としては、この場面では価格を落とすことなく需給調整を図ると考えるだろう。
日足チャートを見ると、昨夜の上ヒゲ陰線(コマ足)は、6/10の上昇局面でのローソク足とほぼ同じ構成であり、基本的には同様のヨコヨコの調整で5日線の上昇を待ち、5日線タッチから再上昇開始が濃厚と見ている。
直近の上昇幅が前回よりも少ないため、調整時間も少ないと思われ、仮にヨコヨコで動いた場合には6/19(水)に5日線が追いつくことから、このあたりが再上昇開始のタイミングとして有力であり、史上最高値更新の可能性はかなり高い。
ただ、筆者の予想どおりに推移したとしても、来週の上昇は6月限SQを勝利した買い方の勢いに乗った「おまけ」的な上昇であり、どこかで大きく利益確定を出してくると見ている。
目先の目途としては、7/3(水)にADP雇用統計、7/5(金)に米雇用統計が控えている。早めの転機が訪れるとしたら、これらが転機になる可能性があると見ている。
なお、リスクシナリオはヨコヨコ調整が思わぬ深押しとなり、来週、一昨日の窓埋め26,100ドルまでの下落があった場合は、いったんの出尽くしと考える。
これらを無事に通過すれば、指標的には7/30-31の米FOMCとなる。
トランプ大統領の最大の目的は来年11月の大統領選での再選であることから、足元でのバブル発生は1年半後の大統領選の時期に最悪期を迎える可能性があり、穿った見方ではあるが、口先とは裏腹に、今、株価下落を最も願っているのはトランプ大統領自身であると推測する。
また、FRBへの執拗な利下げ要求は、今夏にFRBが利下げ判断をしないことを前提に、FRBを株価暴落の犯人に仕立てようとする意図が見え隠れしているように感じる。
この2年半、何が金融市場の楽観と悲観を作り出しているかと考えれば、それはトランプ大統領に他ならない。株価や為替はどう動くか? それを知りたければトランプ大統領に聞け、つまり、選挙に最も有利となる期間に株価が暴騰するシナリオを予想し的中させることだ。
(追記)
ただ、懸念は果たして市場はいつまでトランプ氏の意のままに動くかだ。利下げを始めた途端、市場はトランプ氏の思惑が通じなくなる可能性もある。
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