週末の日経平均は一目均衡表の雲下限で押し返された。
雲は徐々に下向きに厚みを増していくため、日経平均はこのまま下降するかに見えるが、まだ1回目の雲抜けチャレンジであるため、今週のどこかで再度、雲抜けに挑戦する機会があると見ている。
朝鮮半島情勢というか、その裏にある米中貿易交渉については、習近平主席の訪朝を契機に事態が一気に動いている。
昨日には、正恩氏がトランプ氏からの親書を受け取り、「立派な内容、興味深い」と述べたと伝わっている。
トランプ氏が正恩氏に対して前向きな書簡を渡したということは、習主席の仲立ちを受け入れるという意味であるだろうし、同時に、対中25%関税に対しても即時発動といった強硬路線は後退し、「交渉継続・対中25%関税発動は延期」のサインであると推測する。
これでおそらくG20での波乱の可能性は少なくなったと思われ、予想どおりに進むならば、米中間の対話ムードの高まりを市場は好感するだろう。
ただ、最悪の事態が避けられただけであり、米中交渉は今後も難航が予想されることから、反発は一時的なものにとどまると見ている。
ダウ平均についても、日足MACDの天井圏張り付きが続くというより、G20通過、ダウ史上最高値更新による出尽くしが想定され、次は7月の米雇用統計に向けての警戒感が増していくと思われる。
また、イラン情勢も緊迫化しており、状況次第ではリスクオフの材料にされやすい。
日経平均については、週初は25日線付近を試す展開もあると思われるが(日足MACDのゼロラインタッチあたりを契機に)、想定されるダウが5日線タッチからの上昇を受け、一目均衡表の雲入りを果たし、雲上限をいったんは上抜くと見ている。
ただし、上昇は雲上限の上抜きまでの公算が強いと見ている。
価格としては日経先物6/20ナイトセッションの21,570円の現物換算21630円~200日線・21,672円が上限と見ている。
これらのことから、今週の日経平均の上値メドは21,500円。米中交渉の楽観が伝われば21,670円、下値メドは25日線・21,045円と見ている。
引き続き東京時間ではもたつき、米国時間に上昇してしまう伸びしろの少ないやりにくい相場が継続すると見ている。週跨ぎのポジションについては週半ばに再考。
なお、可能性は少ないと思われるが、25日線を割れて引けるようであれば下方転換への警戒が必要となる。
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