2019-06-30

7/1週の日経平均予想※追記あり

注目の米中首脳会談については、3250億ドル相当を新たに課税対象にする制裁関税の発動先送り、米中通商協議再開、ファーウェイ禁輸措置解除と前向きな話題が揃って出された。

ただ、制裁関税そのものは残ったままで、制裁関税解消の道筋は見えておらず、長丁場の中での一時休戦といった香港紙が伝えた観測報道が正しいようだ。

ファーウェイ問題については、同社への依存度の高い米半導体企業にも悪影響を及ぼす懸念が強まっていることから、禁輸措置解除は米国の事情といった側面もある。

また、米国や関係国に対するファーウェイ製品の政府関係機関からの排除は引き続き継続中。

トランプ大統領としても中国への強硬措置が国内的に必ずしも受け入れられていないことから、米中首脳会談の場を利用して、あたかも成果を得たかのようなパフォーマンスを演じたに過ぎないと見ている。

週明けの日経平均は、米中対立のいったんの棚上げや米朝会談を好感して買い先行になると思われるが、持続力については先週から予想しているとおり懐疑的にみたほうが良いと考えている。

日経平均日足・一目均衡表を見るとおり、足元の価格帯は上方を厚い雲に阻まれており、ここを一気に上抜けることは難しいと見ている。

可能性があるとすれば、いったん反落し、雲の切り返しで薄くなった部分を突いて上抜くことである。この場合、雲の下限は週半ばには下降を始めるため、週初に下から上に抜けるボラタイルな値動きが必要となり、実現可能性はあまり高くないと見ている。

・・・と言うのは、ダウ平均のチャートに頭打ち感が出てきており、筆者の予想どおりに進むとしたら、週明けのダウは米中対立の一休みや米朝会談を好感した上昇が予想されるものの、週末の米雇用統計を前にして、買い方の利益確定売りが持ち込まれるのではないかと考えている。

また、トランプ米大統領は日米同盟の見直しに言及している。これは現在続けている日米通商交渉での日本側の主張である農産物の輸入関税については米国はTPP並みの引き下げでは納得せず、さらなる引き下げを求めていると推測される。

仮に、引き下げが叶わないのなら自動車関税の引き上げや総量規制といった日本が最も憂慮する策を米国が実施するといったブラフであり、日米通商交渉の難航が予想される。

これらのことから今後の日経平均の見通しは、週初の株高の梯子外しの後に200日線を試す展開はあるかもしれないが、目先的には高値追いにはリスクがあると見ている。

今週の日経平均の高値メドは75日線21,402円、ここを上抜けることができれぱ、(可能性は小さいとは思うが)5/8高値21,638円。下値メドは25日線21,047円、ここを割れれば20,900円と予想している。

月曜の焦点は、おそらくGUスタートで始まると思われ、その後、高値追いできるかどうかだと見ている。GU後に高値膠着となった場合は利益確定や空売りが仕込まれている可能性を考慮したほうが良いと見ている。

週初7/1-2の2日間で高値追いするのなら上方向の可能性が生じるが、仮に高くても膠着が生じるようであれば警戒信号となる。

※当面の間、当ブログの更新頻度等を次のとおり変更させていただきます。理由と内容 →こちら

※20:00追記
特に警戒すべき下げパターンとしてはナイトセッションに入ってからの売り崩し。(海外勢は日中取引で堅調を装う高値膠着で売りを積み、ナイトで一気に売ってくることが多い。したがって、ナイトでの急落は大きく崩れる兆しの可能性がある)


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