2019-07-07

7/8週の日経平均予想※追記あり

今週の東京市場は週末に迎えるSQの思惑がどう左右するかが焦点となる。

筆者が観測しているABNの週末段階の7月限オプション建玉は、21,500円から下のショートコール・ロングプットの比重が高く、思惑的には21,000円~21,200円をSQ値と見込んでいるように思える。

ただ、週末の米6月雇用統計が市場予想を大きく上回り、利下げ期待に水を差す形になったものの、ダウ平均は43ドル安と小幅な下落にとどまっており、現状ではここまで下落するには余程の悪材料がなければならず、月曜のオプションがどのように動くか注目される。

7/10-11に予定視されているパウエルFRB議長の議会証言が次の材料となるが、市場の期待感やトランプ大統領をからめた足元の状況の中で利下げに対して消極的な姿勢を示すとは思えず、かと言って、現時点でさらに踏み込んだ利下げ幅等を示唆するとも思えないことから、既に織込済みの域を出ず、直近の良好な需給を背景とした穏やかな調整と上昇が予想される。

したがって、日経平均についても週初については金曜の先物ナイトの動きをなぞるような弱い動きが見られる可能性はあるが、5/7の窓埋め21,875円を目指す動きをメインシナリオと想定している。

日経平均の週足においてもMACDが上昇局面にあり、買い優位の展開と見ている。

ただ、冒頭に記したとおりSQ週であることが気になっている。

先週のダウの日々足は比較的強く上げながらも、日経平均の上昇がダウの半値にも満たなかった動きに象徴される日経平均の上値の重さは、5月SQを前にした日経平均の動きに似ており、SQ要因が日経平均の上値を抑えることも想定される。

ダウ平均にしても、株価が史上最高値を超える高値圏にある中で直近で400ドル程度上昇しており、14日RSIが79.94とやや過熱感があり、週初は先週の飛び石連休明けでの新たな市場参加者が金利上昇を材料に再度売り直してくることも考えられる。

仮に、筆者の予感が的中して週初のダウに売り直しの動きが出たとしても、パウエルFRB議長証言によりダウについては再度買い直されることになると思われるが、利下げ期待から為替が円高に振れることが日経平均には逆風となり、SQ参加者の売り仕掛けにより日経平均が想定以上に押し戻される懸念がある。

また、日経平均の騰落レシオも週末時点で121.75と高値圏入りの目安となっている120に到達していることから、ただでさえ薄商いの中、買い手控えが起きやすい。
したがって、今週の日経平均の高値メドは21,850円~21,950円で、懸念される売り仕掛けが起きなければ日経平均は週末22,000円近くまでの上昇も想定されるが、売り仕掛けの警戒も必要となると見ている。

日経先物の売り仕掛けが発生した場合には75日線の24,491円、ここを割るようであれば7/1の窓埋め21,338円を想定している。

売り仕掛けが起きるとしたら7/9-10の東京時間が最も確率が高いと思われる。

なお、21,338円までの下落をサブシナリオとしたが、チャート上はいったん下落し、25日線に支えられて上昇する形状がより自然であるため、どちらもあり得ると見ている。

SQに絡んだ売り仕掛けがあった場合には週末安となる可能性があるが、SQ明けの来週月曜は東京市場休場となり、金曜の週越えポジションが難しい。

仮に外部環境に変化がなければ、翌週末の日曜は参議院選挙の投開票日であることから、先回りの押し目買いが奏功すると見ている。

※22:30追記
もう一点の可能性として、(売り仕掛けが不発となった場合)7/1・454円高の陽線範囲内でヨコヨコ調整となって、週末または来週の休場明けに上の線もある。現状、空売りにはリスクがあると見ている。

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