注目していた昨夜の米雇用統計については、前月の反動から強い数字が出るだろうと思っていたが市場予想の16.0万人増を大きく超える22.4万人の強い数字となった。
しかもADPが市場予想14.0万人増に対して10.2万人増の凡庸な数字であったことから意外感を持って受け止められた。
昨夜のダウ平均は、労働市場の堅調性から今月末のFOMCでの利下げが遠のくのではないかとの不安から一時230ドル安まで売られ、5日線を下抜いたもののショック安からは徐々に立ち直り、大引けは-43ドル安、26,922ドルと5日線を取り戻して取引を終えた。
出来高が薄く心配の声もあるが、元々、前日が休場で飛び石での取引となったため市場参加者が少なく、逆に序盤は一方向の動きになったとも考えられる。
筆者の想定では、雇用統計がADP並の結果となり、27,000ドル乗せでの達成感が出てくるのではと見ていたが、雇用統計の強さによってオーバーシュートの上げにつながらず押しを入れたことによって、ダウの上昇が延命した可能性がある。
ダウの9日RSIは56.06と中立程度まで低下してきたが14日RSIは74.27と依然として高値圏にあり、この後、5日線(123ドル下方の26,798ドル)を十分に引き寄せてくれば、再度、高値を狙う態勢が整う。
(飛び石連休明けの月曜のダウが、帰ってきた投資家によって再度5日線試しに来る可能性はある)
その場合も、25日線が75日線を上抜くゴールデンクロスを示現しており、目先、少なくとも5日線が下向きに変化しない限り上目線で良いと感じる。
ただ、上昇期間が長くなっており、テクニカル調整に入るタイミングも近づいている、このような時は、市場の変化よりも、欧州経済やイラン問題など、外部環境の急激な変化によって崩れることが多い。
相場を揺さぶるような外部環境の変化がなければ、目先はもみ合いで需給調整し、月末のFOMC近くまでは堅調な相場が続くと見ている。
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