2019-07-12

イベント通過で一服感到来か?※追記あり

昨夜のダウ平均は、まさかの大幅高0.85%高の227ドル高・27,088ドルとなったが、ユナイテッドヘルス1銘柄でダウを92ドル押し上げるという個別要因から日経平均への影響は限定的となった。
 
本日の日経平均は42円高・21,685円で大引けとなり、上昇した場合の注目点である26週線・21,724円には届かなかった。
 
日経平均は上昇で終えたものの、騰落銘柄数は値上がり703銘柄、値下がり1,356銘柄と、値下がり銘柄数が値上がりの2倍近くあり、米国株の上昇や売られすぎ以外に買い要因のない東京市場の手詰まり感を示している。
 
また、本日のSQは21,742円となり、上方向への幻のSQとなった。
 

先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)

本日から8月限オプションの本格開始となり、JPXの8月限オプションの取引情報の開示が始まった。
 
ABNでは、とりあえずとの感じで足元の価格を挟み、コール・プットともにロングを中心に建ててきているが、ややプットに比重が置かれている。
 
特にプット21250を893枚買い越しており、現時点で妙味のある価格帯と見ていると推測される。
ABNの先物は1,700枚を買い越し、建玉は5,329枚。
 
ここのところ先物買い越しが目立っていたGSは540枚買い越しと本日は様子見姿勢、建玉は16,203枚の買い越し。
 
他に目立ったのは、Cスイスが-1,838枚を売り越しており、建玉は-7,087枚。Cスイスは相場追従型で攻めてくることが多いが、昨日、買い戻しを余儀なくされたために再度売り直したと推測。
 
33,000枚の買建玉を抱えているメリルリンチ日本証券も本日は1,182枚を売り越している。東京市場が月曜休場であることからポジション調整か。


今後の日経平均予想

ダウの大幅高が特定銘柄の上昇だったという理由はあろうが、それでも買い気が旺盛であれば、もう少し追随買いが入っても良いと思われるが、上述のとおり値下がり銘柄数が多く、日経平均もファーストリテが約80円押し上げており、実質は売られた一日であった。
 
今週は、パウエル議長証言、7月SQと大きなイベントを通過し、東京市場参加者には一服感が漂っており、来週は材料不足に陥りやすい。
 
また、英海兵隊が拿捕(だほ)したイランの大型石油タンカー拿捕(だほ)の開放を巡ってイラン情勢が緊迫化しつつあり、投資家にとって地政学リスクが重石になると思われる。
 
日経平均の日足チャートも先週からの保ち合いレンジを上抜くことができなかったため、基本はレンジ継続と見るが、来週の日経平均は火曜スタートと、4営業日であることに加え、週末の参議院選の結果を見定めようと様子見姿勢が継続するため、やや弱含みに推移するのではないかと見ている。
 
商いの薄さを狙った売り仕掛けが入れば下がる局面があると思われるが、材料性がなければ時間外には買い戻されると見ている。
 
なお、ダウの動向が最も重要である。パウエルFRB議長の満額回答から突っ走っているダウは現時点では(ダウ先物にも)上値追いが継続しているものの、週末要因や27,000ドル達成感、月末のFOMCに向けても来週はポジション調整の売りがあっても良い頃と見ている。

※23:00追記
序盤のダウは+140ドル高と達成感はなく、目標未達感さえ漂っている。ドル円は108.08円と急激な勢いでドル高が進んでおり108.00円割れ目前。東京市場の月曜休場を狙った仕掛けの気配? 仮に週明け月曜107.90を割れると、107.53、106.80が次の目標になりやすい。 日経先物はダウの高騰によって21,580円と小幅安に保たれているが・・・。
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