2019-08-28

「総悲観は買い」が近づいている気配※2追記あり(8/28)

昨夜のダウ平均は欧州株(特にDAX指数の大幅上昇)を受けて、寄り付きから窓開け上昇し、150ドルを超えて上伸した。

あまりの勢いに直近下落の全値戻しも視野に入れたが、次第に利益確定に押され、結果として筆者が予想していた半値戻し達成後の反落が当日中に起き、終値は-120ドル安・25,777ドルで引けた。

本日の日経平均はダウの三桁の上昇にもかかわらず23円高と強いように見えるが、25日線乖離率は日経平均-1.92%、ダウ-1.97%と近似値であり、特段に強いわけではない。

なお、両指数ともに5日線に頭を抑えられており、明日回復できない場合は下方向に動く可能性がある。

先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)


本日のABNのオプション手口のうち、コールサイドでは、21,000円のショートコールを1,000枚を超える大口枚数を積んでいる点が印象的である。

これで、ロングプット21,000円の建て玉を上回り、21,250円の大口ショートコールとともに21,000円を超えることはかなり難しくなった。

ただ、20,750円の大口ロングコールは据えおいている点や20,500円のショートコールを解消している点に注目したい(詳細後述)

一方、プットサイドでは、本日の膠着状態の中でロングプットを手仕舞いしており、意図的な動きを感じる。

大口ロングプット20,000円については建玉の3分の1を買い戻しており、同19,625円についても同様の動きが見られる。

仮に、20,625円や20,500円のロングコール買いと2万円以下のロングプットの買い戻しが続くならば、SQは20,500円処を見ている可能性があり、今後の手口に注目している。

先物については以下の表のとおりである。

昨日の反発局面で売り乗せしていたCスイスが本日は買いに回っているが、ポジション調整の一環と見ている。

ソシエテも買い越しに回っており、高水準の買い建玉を維持している。

野村證券は売り越しているTOPIX先物を大口で買い戻しているが、依然として売り玉は高水準である。内訳は以下のとおりとなっている。

今後の日経平均予想


筆者は目先SQ前にいったん戻りがあった後に9月末に向けて下落するシナリオを描いていたが、現時点での状況からは、SQ前にいったん総悲観となる下落が生じて、SQを境にいったん戻るシナリオも同時に考慮しておく必要があると感じる。

ABNのオプション建玉も理由の一つであるが、騰落レシオが本日現在、81.14%まで低下しており、目先反発させるよりも下落させるほうが労力が少なく済むと思われるからだ。

9/1の米中報復関税の発動や9/3からの米レーバーデー明け投資家の本格参加は売りで入る可能性があると見ている。

現状、RSIが50%台と下げ止まりを期待するには高い位置にあることから、騰落レシオは売られすぎの入口である80%に近いが、70%割れから60%前半まで低下してくれば買いの局面に入ると見ている。

また、現在、新安値銘柄数の20日合計は3,630となっており、前回、6/3の底打ちの際には4,482に上ったことから、今回も同程度まで上昇すれば買い場となるだろう。

まだ現段階では想定に過ぎないが、これら指標が筆者の予想どおりとなれば「総悲観は買い」になると見ている。

9月は二日新甫であり、かなり荒れる展開を想定している。

※21:55追記
現段階では想定というか妄想の域を出ていないが、下押しが甘い場合など、SQ底とならず1週間~10日ほど後ろズレする可能性もある。 想定値は目算レベルだが19,200円~18,500円。

※23:05追記
ダウが-150ドル安をプラ転させる強さを見せている。週明けいったん上の可能性を残して週を終える可能性もある。おそらく週内は月曜の米国市場休場もあって方向感は見せないだろうな。
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