ただ、時間外に入り、中国商務省が「米中は9月の訪米で議論している」など、先日は否定していた米中協議が行われていることを表明したことを受けてダウ先物が急騰している。
19:00現在のダウ先物は240ドル高・26,275ドルで推移しており、日経先物は20,760円と大引けから190円高の大幅高となっている。
昨夜の記事にて「週明けいったん上の可能性を残して週を終える可能性もある」と追記した可能性が現実になるかもしれない。
先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
本日のABNのオプション手口のうち、コールサイドでは、昨日積んだ21,000円の1,000枚を超える大口ショートについては、219枚買い戻しと通常変動範囲の買い戻しであり、建玉の-1,800枚を超える大口ショートに変わりはなく、その上の21,250円の大口ショートコールも同様である。
一方、プットサイドでは、ショートの手口が目立っており、建玉もショートプットへの転換が多い。
また昨日、建玉の3分の1を買い戻した大口ロングプット20,000円については本日も半数近くを買い戻しに宇日いている。
本日の手口だけを見れば強気転換したようにも見えるが、建玉残高ではコールの積み上げが薄く、プットにおいてもショートの枚数は一日で転換可能な枚数であり、SQまで2週間という日柄から考えても、強気転換と見るにはまだ早いと見ている。
明日、20,750円のロングコールや本日ショートに転換したプットオプションをどのように玉操作してくるかが目先の焦点と見ている。
先物については以下の表のとおりである。
全体的に小幅な手口に終始している。
ただ、ゴールドマンについては、8/16の20,350円付近で買い集めた買い玉を2,000枚利益確定し、残数を約1万枚の買い越しとピークから約2割縮小させた。
今後の日経平均予想
どうやら、当初考えていた「目先いったん戻りがあった後にSQに向けて下落する」パターンになりそうだ。
ダウ先物の足下の240ドル高付近は25日線が急降下してくる価格帯となっており、ここを乗り越えるためには相応の材料が必要と見ている。
米中貿易交渉については実のある合意はまだ先と見ており、仮に9/1の報復関税を双方が延期したとしても、既に本日の時間外での上昇で織り込んだと考える。
またチャート的にもダウの25日線と75日線とのデットクロスが確実視され、足下の26,300ドルはいったん超えたとしても、明晩の金曜は、月曜休場前の取引となるため、休場を意識した利益確定売りにより頭を抑えられると見ている。
ただ、今夜については、ここまで伸びていることから売り方の買い戻しを巻き込んで高原状態を保った日中足と予想する。
明日の日経平均についても、20,700円を挟む高値膠着で推移するものと予想している。
おそらく、この高値膠着の間に先物・オプション組が利益確定と反対売買を仕掛けてくると見ている。
筆者の観測でも20,836円を明確に上抜ければ「陽転の可能性」が出てくるが、現状では8月初めから継続しているレンジ内の行き来であり、月曜の先物安値20,070円を仕掛けた筋の持ち上げであると推測している。
もしも明日、筆者が予想している狭い値幅の高値膠着が続くようであればレンジ上限での動きの可能性が高く、楽観は悲観の入口になる可能性を感じる。
※20:15追記
日銀ETF買いの後場動向におけるその後の傾向ついて、本文が長くなるので追記としました。
基本的に日銀ETF買いでの日経平均押し上げの力はそれほど強くなく、たぶん50円程度であり、後場の動きからその後を予想すると次のとおりである。
・スッと上がってヨコヨコ(高値膠着) ・・・ 日銀に高値を買わせており(売りを仕込んでいる可能性あり)、反落する可能性がある。
・上昇せず ・・・ 日銀砲に対して売りで臨んでおり、続落する可能性が高い。
・本日のように後場右肩上がり ・・・ 意図的に持ち上げたい筋が協調して買っており、続伸する可能性が高い。
※22:10追記
先物ナイトでのヨコヨコが続いている。おそらくダウも同様の日中足になると思われる。そうなると、明日の日経平均の日中足のバリエーションとして、高いのは寄り後または前場で、その後は弱含むことも考えられる。週末要因もあるが、それ以上に、今夜の時間外と明日の早い段階で先物・オプションの仕込みが出来れば、高値維持は、東京市場のヤレヤレ売りを吸収してしまうことになり、売り方にとって不利になると見るからだ。
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