昨日アップした週間予想に記した「週初(月・火)安」の展開どおりである。
ただ、値幅については今夜のナイトセッションで示現すると見ていた日経先物21,550円を早々に達成しており、筆者の想定よりも単にペースが速いのか、それとも値幅がさらに下方にズレるのか、注視が必要な局面となっている。
先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
本日は週1回の残高報告日のため、オプションについては21,375円~20,875円、先物についてはミニ10月限を除いた全限月の参加者別残高公表があり、該当の建玉については修正を行った。
ABNの本日のオプション手口は、日経平均が一時500円を超えて下落したもののコール買い・プット売り手口が目立っている。
(直近2日間で-1,000円近くの大幅下落ゆえにこその逆張りの買いポジなのかもしれない)
21,000円台のコール買いの建玉がかなり残っていることや、本日建てた21,000円から下のプット売り越し建玉が多く見られることから、いったん上に振って、これらの利益確定を図りたい意向を感じる。
先物については以下の表のとおりである。
ABN、ゴールドマン、Cスイスが揃って大幅に売り越している。Cスイスに至っては売り越幅を大きく拡大している。
ただし、Cスイスについてはアルゴリズムトレードとも言われており、下落幅から見て相応の手口であるとも言える。
特筆すべきは野村證券で、本日12,240枚を買い戻し、残高の売り越し幅を1割近く縮小させた。
直近の下げ幅の大きさからいったんの利益確定とも思えるが、明日以降、この傾向が持続するかどうか注目である。
今後の日経平均予想
本日の時間外に入り、ダウ先物が日中安値を100ドル近く更新したが、日経先物については日中安値を割り込むことなく推移している。
また、ダウ先物の安値は26,100ドルと筆者がダウの下値メドと想定している26,000ドルに近い。
より詳細に述べると6/3安値から7/16高値の半値押しは26,039ドルであり、この値にも近いことから、22:30からの取引時間に入って下押したとしても、26,000ドル水準ではいったん下げ止まる可能性が高いと見ている。
また、9日RSIは日経平均が17.79%、ダウ平均が足下の-300ドル安水準では6.07%と売られ過ぎの水準にあることも、いったんの自律反発に移行する可能性を感じる。
今夜のダウが安値に沈んだまま返ってくるか、切り返して返ってくるかによって日柄が異なってくるが、想定の26,000ドルを割ることなく反発に移ることができれば、日経平均も本日の安値付近でのWボトム形成から自律反発を試すことになると見ている。
自律反発の値幅は3分の1戻しで21,000円近くを想定している。
なお、仮に勢い強く21,000円に再度乗せたとしても、あくまで自律反発の可能性が高い点に留意したい。
※21:30追記
昨日記したSBI証券における1570日経レバの売買代金を見ると、相変わらず買い長であるが、前営業日に比べると買い比率は25%程度低下しており、信用残高は融資残高が昨日の半分に減少し、貸借倍率は3.10→1.62に改善している。信用での買い方が本日の下げで投げたことを意味しており、この点からも売り飽きからの買いが入れば戻りは速く、いったん出尽くしの可能性がある。
※21:40追記
なお、日経平均がダウ平均に先んじているために今夜のダウが上がらずとも、足下の価格から下げなければ、(上記の理由から)明日の日経平均が本日の終値を上抜くと大陽線が立つ可能性がある。そうなると、戻りは最小でも2日間、長ければ週末まで続き、価格も、もう少し上まで行く可能性がある。あくまで想定を重ねた推論であるが・・・。
※23:20追記
ダウ平均は545ドル安・25,932ドル。想定よりもかなり弱い。日経先物は約290円安と明日の寄り安はほぼ確定。ダウが26,000ドルを上回って引ければ筆者想定の可能性は僅かに残るが、26,000ドルを下回ると難しいだろう。
仮に、明日、本日並みの騰落銘柄数となった場合、騰落レシオは80に近づき、RSIの一桁の可能性もあり、オシレーター系指標の売られすぎ感が生じる。
※23:30追記
本日のダウはかなり厳しい状況。明日の日経平均は6/4安値は肉薄するかも知れない。底はだいぶ見えてきたが、問題はT+2により、明日の取引の決済が金曜となるため週内は上値が重くなり、月曜休場と重なり手がけにくくなる懸念。