2019-09-22

長期上昇サイン点灯か?:中長期の日経平均予想(19/9/22)

1年~2年程度の大相場が示現する可能性


米中貿易摩擦や米朝交渉の不透明さ、中東リスクなど、世界情勢の不透明さは晴れることがないものの、一昨年あたりを思い起こしてみると、個人的には、これらを巡る状況は明らかに好転しているように感じる。

日経平均においては、チャートからは、もしかすると今後1年~2年程度の大相場が示現する可能性がある。

現時点では可能性の段階に過ぎないが、日経平均週足に兆しが現れている。

週足MAが「パーフェクトオーダー」を完成させるか?


足元の週足の移動平均線は左図のとおり、上から順に52週線-26週線-13週線と、期間が最も長い52週線が最上位に位置し、最も短い13週線が最も下位となっている。

ただ、これら3線の間隔は急速に縮まってきており、状況次第では13週線が26週線や52週線を上抜き、26週が52週線を上抜き、13週線-26週線-52週線と期間の短い移動平均線から順に上向く「パーフェクトオーダー」が完成する可能性がある。

過去、2012年11月、2014年7月、2017年11月の三回にわたって、週足移動平均線の順列への変化を起点にパーフェクトオーダーが完成し、半年から一年で日経平均が7,000円~8,000円の大幅上昇を果たしている。


どのようにして移動平均線の順列のタイミングを見つけるかであるが、もちろん目視でも良いが、数値化することによって予測が立てやすくなる。

2012年の例を見ると、10月に入ってからは13週線が52週線や26週線との差を詰め上昇を示唆し、、12/7に13週線が最上位となり上昇が加速している。



足元の週足は、前述のとおり、上から順に52週線-26週線-13週線と逆列になっているが、移動平均線の差は数値上も縮んできており、13週線の26週線や52週線の上抜きが射程に入っている。


長期上昇サインが点灯するか?


なお、月足で同様の観測を行った場合、2012年11月に移動平均線の収束から順列に変化し、その後六年間にわたって日経平均は2.5倍に上昇している。

足元の月足は24月線-6月線-12月線の順に並んでおり、筆者予想の通り週足が順列に変化し上昇の途につけば6月線が24月線を上抜く長期上昇サインも点灯する。

(月足では直近で2年間の調整を行っており、これがエリオット波動の3-2波と見れなくもなく、続く3-3波は5波動の中でも最も強力であり、ネット系M証券が頓挫した日経平均3万円が意外に近いかも知れない)

予想どおりに進展すれば、東京五輪後には日経平均35.000円~40,000円も射程圏と思われる。


ただし目先波乱の展開も?


日経平均が中長期上昇の端緒に付くケースでは、それぞれの転換ポイントのチャートに見るとおり、週足や月足レベルでのもみ合いが生じている。

8月の底値での膠着を上放れのためのもみ合いと見ることも可能だが、日柄面や値幅面での不足感があるように感じる。

筆者の観測手法からは、10月はいったん下落し、直近の過熱感を冷ました後に再上昇すると見ている。

その場合の下落幅については、空売りと新規買い比率の関係から、波乱的に大きく下げるケースと、下落は限定的に留まる日柄調整の二つが想定され、どちらになるかはもう少し時間を経て見ていく必要がある。

いずれにしても、調整後の再上昇の際に13週線に最上位をうかがう上昇の勢いが出てくるかどうかが大相場に発展するかどうかのカギとなる。

注目の転換日としては11月初旬~中旬を第一候補に挙げている。


なお、予想どおり日経平均が長期上昇の途につくとすれば、円安が伴うと考えており、向こう1年~2年の間に1ドル140円~150円に向けた円安ドル高が進行すると見ている。

したがって、仮に日経平均が上昇しても、インフレ下での株高となり、物価の高騰により景気回復を実感できない層が大半と予想している。

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