昨夜のダウ平均はトランプ大統領が「米中協議『計画より早く進んでいる』と発言したことから、米中協議の進展の期待が高まり、ダウ平均は+132ドル高・27,090ドルと続伸した。
だが、筆者はこのトランプ発言に若干の違和感を抱いた。
また、報道では中国メディアも通商協議の進展を報じたとされているが、本日の上海総合指数は-0.87%の下落となっており整合がつかない。
加えて、トランプ大統領と中国・習近平主席は11月中旬のチリAPECにて署名・会談を行う予定であり、まだ半月余りの時間の猶予がある中での協議進展の発言理由は見つけにくい。
トランプ発言の意図?
そもそも、FRBが世界経済の後退懸念を抱き、予防的な利上げを行っているのは、トランプ大統領が仕掛けている米中貿易戦争によって世界経済の「不確実性の高まり」が昂進する懸念からである。
ゆえに「FOMCを直前に控えた昨日」に、トランプ大統領が時間的な猶予を残している米中協議の進展発言を行ったことには別の意図があると考える。
あくまで筆者の個人的な憶測に過ぎないが、もしかしたらトランプ大統領はFRBが今回のFOMCで利上げしないことを事前に知っているのかもしれないし、だぶん、普通に考えて知っているだろう。
そう考えると、前回のFOMC前には執拗に大幅利下げを求めるツイートを行ったのに対し、今回は利下げを求めるのことなく、株価を持ち上げる発言を行ったことの説明がつく。
利下げを行わないことへの市場の失望(株価下落)を多少でも和らげるため、(好材料により事前に株価を引き上げるため)米中協議の進展について発言したのではないかと推測する。
ただ、昨晩のダウ平均は寄り付き直後には200ドルを超えて上昇したものの、大引けは132ドル高と平凡な上げにとどまり、その試みは成功していない。
ダウ平均は10/26に記したとおり、27,100ドルに節目があり、昨夜、ここを上抜けなかったことは目先、弱い展開が待ち構えている可能性がある。(週末の米雇用統計を経て27,100ドルを超えていなければ下落トレンドが濃厚となる)
ダウ27,000ドルは下落容認水準?
また、トランプ大統領のネガティブ発言は、ダウが27,000ドルを超えているときに出やすいことからも、足元の価格からの下落については容認すると推測している。
これらのことから、明日の日経平均については直近上昇分の弱もみ合い(FOMC前のポジション調整)が想定されるが、FOMCが筆者の想定どおりとなった場合は、本日の高値が目先の上値となり、「今週及び今後の日経平均予想(10/27)」に記した展開となる可能性が考えられる。
予想が的中した場合の安易な押し目買いは危険であると見ている。
※21:30追記
日経レバの信用新規買い、日経ダブルインパースの空売りがジワリと増加しており、高値での楽観が現れつつある。なお、本日のRSIは9日・14日ともに90%を超えている。(100%が3日続くこともあるが、今はまだ、そのような局面ではないと見ている)