中期上昇は変わらずも、内鬱外患の様相
目先は直近上昇に対する通常の押し目となる-38.2%押しの22,800円台で切り返し、年末には24,000円に到達する可能性があると見ていたが、先週半ばからやや雲行きが怪しくなった。
昨日チャートで検証したように、上海総合指数はダウの新高値を尻目に下げ止まらず、週足に陰転の兆候が見られる。
また、本日の朝日新聞デジタルでは「日米貿易協定、日本著しく不利か 車関税撤廃なしで試算」とのタイトルで、米国による自動車関税が発動された場合、 先ごろ合意された日米貿易協定は日本に著しく不利なものとなると分析している。
筆者は、最終的には25%の自動車関税は回避されると推測しているが、米中協議のディールや10/3の25,743ドル安値から28,000ドルまで一直線に上げたダウの冷やし玉として自動車関税の発動予告が使われるのではないかと見ている。
今週または来週のどこかで、11/14に決断すると表明したが未だ発表されていない自動車関税弾が投下される可能性を感じる。
また、香港情勢については大きな出来事には発展していないが、人民解放軍が自発的な活動として、障害物撤去などを行ったとの報が入っている。
今のところは道路上の障害物撤去などの秩序維持活動にとどまっているが、軍は善良な市民の味方と思わせるイメージ戦略により外堀から埋めているようにも思え、デモ行動が過激化した場合には、鎮圧のために軍が出動するリスクが想定される。
国内情勢では「桜を見る会」が野党の攻撃の矛先に上がっている。
行為自体のインパクトは乏しいが、二人の主要閣僚の辞任に続き、話題として一般受けする(わかりやすい)点で筋が悪く、安倍政権の命取りにもなりかねない悪腫を含んでおり、野党がどこまで追求できるかが焦点となる。
経済分野においても、11/19(火)に9月期の決算発表が一巡する。
これまでのところ、贔屓目に見ても基調は減益や下方修正の度合いが多く、證券筋が喧伝している『今が底』と断定する具体的な兆しは株高以外に乏しく、決算発表一巡により理想買いが終了し、目先の上昇分を利益確定する動きになりやすい見ている。
まさに内鬱外患の状況である。
今後の日経平均予想としては、米国発の悪材料と国内政治の不透明感から、月末に向けて左図に示した直近窓埋めの22,850円を目処とする下落に移る可能性がある。
ここで、米中協議に関するネガティブなニュースが重なった場合は、次の窓埋めとなる22,619円が目途となり、さらに市場が悲観に包まれるケースでは22,200円、22,000、21,850円と10/4からの上昇局面で空けた窓を埋めに来ることの警戒が必要と思われる。
このような23,000円を割れるケースに移る場合には、足元で買い越しが続いている海外投資家の先物・オプションの利益確定売りが予兆として現れると見ており、日々の観測を怠らないことが大切である。
(サブシナリオとして、買い越している海外投資家の利益確定売りが広がらなければ、押しは限定的でヨコヨコの日柄調整となる可能性もある)
筆者メインシナリオのとおり大きく下落しても、個人的には22,200円付近で下げ止まりから急反発に移ると思われるが、値ごろよりもRSIや騰落レシオといったオシレーター系指標が売られすぎを示唆すると見ている。
今週の日経平均予想
週末のダウが高く引けたたため、月曜はCME日経平均の時間外の引け値となる22,370円付近からのスタートが見込まれる。
ただ、分足MACDは高値圏まで上昇してタイムアウトとなっていることから上値追いとはならず、週明けのダウ平均を待つ様子見が予想される。
週明けのダウについては、週末のモメンタム継続から小高く推移するか、SQ明けとなるため利益確定売りとなるか予想は難しいところである。
ただ、ここからは昨日記した理由からダウの上値は限られ、週央までは高値もみ合い、週末には調整ムードが高まる可能性がある。
これらのことから、今週の日経平均の下値目処としては、リスクオフムードが高まらない場合は23,090円~23,000円で下げ止まると思われるが、トランプ砲など明確な材料が噴出した場合は11/1窓埋めの22,850円が試されると予想している。
一方、上値目処は11/12陽線の終値となる23,520円が想定される。