2019-11-21

相場所感及び先物・オプション手口考察(11/21)

相場所感


本日の日経平均は、「トランプ大統領が香港人権法案に署名の見通し」と伝えられたことから、米中関係の悪化を懸念する売りに押され下げ幅は一時400円を超える22,726円まで下落した。

その後、中国副首相の「第1段階の合意に慎重ながらも楽観的」との発言が伝えられ急反発となり、売り方の買い戻しも加わり、23,000円大台を回復して引けた。

日経平均の終値は-109円安・23,038円。

本日の乱高下によって、想定していた「週後半にかけて調整ムードが高まる展開」は免れる可能性が生じているが、雰囲気的には本格調整入りが近づいていると見ている。

 

先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)


データの集計方法 → こちら

ABNアムロのオプション手口を検証する。

コールオプションについては、引き続き24,000円付近のコールオプションを大幅に買い越しているが、当初の買いとは異なり、プレミアム(取り引き価格)はかなり安くなっており、足元の買いはナンピン買いの要素が強いのではないかと見ている。

一方、プットオプションについては足元の価格帯23, 000円~23,250円にかけて合計で1,500枚を超えて買い越している。

ちなみに、19:00現在のコールとプットの価格差は24,000円コールが31円、23,000円プットが290円と10倍近くの差があり、本日の手口全体ではやや売り越し(下方向)となっている。

なお、本日、プット22,750円を大口で売り越し、ロングプットをショートプットにドテンしている。

24,000円コールのナンピン買いとともに、日経平均の上昇局面ではショートプットを買い埋めしてくると見ており、上値の抑制要因になると考えている。

本日の先物手口及び建玉残については以下の表のとおりである。 



買い方のソシエテは昨日に続き1,493枚を買い越している。小口の買いのように思えるが、内訳は売り104,613枚、買い106,106枚と10万枚を超える売り買いを成立させている。

(ちなみにゴールドマンは「売り3,233枚、買い4,633枚」、野村は「売り8,261枚、買い5,253枚」となっており、ソシエテの存在感は別格である)

乱高下とはなったが、本日の下落相場で野村證券が売り越していることに注目している。

おそらく、前述のオプション同様に売りナンピンを入れているのではないかと見ており上値抑制要因となり、嵩ずれば下落に拍車がかかる要因にもなりかねない。

※「今後の日経平均予想」については作成次第アップ予定

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