日経平均の上昇値幅の大きさは、材料が翌日の東京市場メジャーSQに合わせてぶつけられたため、SQ決裁における買い方の利益増大を目論む買いと、SQ決済で売りポジを取っていた筋の買い手当によって上昇が加速したものと見ている。
したがって目先の反動安(利益確定のための反対売買)は避けがたいものと思われる。
日経平均の日足チャートを左図に示すとおり、8/26付近から9/19の上昇波を第1波、9/19~10/4の下落が第2波、その後の上昇が第3波とするエリオット波動の5波動の動きとなっている。
標準的な第3波の長さは第1波の1.6倍であることから、第3波の目標値は24,500円(24,200円~24,800円)が想定される。
ただ、週末・金曜の日経平均のローソク足がギャップアップ(TOPIXは十字足)であることや、SQ要因による吊り上げによる上述の反動安が想定され、目標値達成は年末または来年となる公算が大きいと想定している。
また、足元の第3波をさらに細かく見ていくと、現在は3波中の第4波と見られることからペナントやフラッグの保ち合いの動きになりやすく、方向感がつかみにくい特徴がある。
直近1ヶ月の保ち合いを上離れたことから、第5波入りした可能性もあるが、上離れが急激な需給変化による反動が起こりやすいギャップアップであるから引き続き第4波継続の可能性が高いと見ている。
反動安が起きた場合の下値目処はギャップを埋める23,500円付近が候補に挙げられるが、売り方が苦しい環境の中、ここまで一気に下げることは考えにくく、金曜上昇の半値押しの23,700付近が目先の下値目処になると思われる。
年内は、下押し後にもう一度24,000円超のトライがあると思われるが、そのまま24,500円(24,200円~24,800円)に向かうかどうかは微妙であり、高値保ち合いになる可能性もある。
なお、可能性は少ないが、12/13高値の24,050円はほぼ目標値に達していることから、12/14の上昇が第3波中の第5波であり第3波が終了したと見ることも可能であり判断は難しい。(エリオット波動は波動が完了して始めてカウントが確定する)
ただし、いずれにしても売り方の買い戻し余力が大きいことから、押し目となる修正波動は想定される波動(直近上昇幅の38.2%押し)よりも短くなると思われ、下値は限定的と見ている。
仮に24,000円で第3波終了となっても下値目処は23,300円~23,500円(日経先物を大幅売り越し中の野村證券が買い戻しに動き始めた水準)と見ており、24,500円~24,800円まで上昇した場合は、23,800円~24,000円を下値目処として次の上昇波動に入ると見ている。
今週の日経平均の予想値は下値目処は23,700円~23,800円、上値目処は24,100円~24,200円と見ており、この価格帯で反発することができれば年内24,200円達成が可能になると見ている。
なお、日々予想の中でも記しているが、12/13SQで先物持ち高を一気に減らしたソシエテを始めとする海外投資家が利益確定(または空売り)に動くか、様子見と来るか、再度買いを積み始めるかが先行き判断の助けになると見ている。