日経平均の日足チャートは左図に示すとおり、8/26付近から9/19の上昇波を第1波、9/19~10/4の下落が第2波、その後の上昇が第3波とするエリオット波動が綺麗に当てはまっ
ており、標準的な第3波の長さは第1波の1.6倍であることから、第3波の目標値は24,500円(24,200円~24,800円)が想定される。
したがって、第3波は依然として終了しておらず深押しはせず24,500円に向けて上昇するパターンと、12/17の24,091円は24,500円には達していないものの「第1波の1.6倍」は標準的な目安であり24,000円大台クリアによって第3波は終了し、現在は第4波の形成に向けて修正波動(下落波動)が始まっているとの二つの見方ができる。
個人的には、24,091円達成が前々日のギッャプアップに基づいた意外感のある上昇から一時的な需給の乱れが生じていると推測している、
したがって、足元の下押しは一般的な押し目の範疇であり、23,200円~23,500円の膠着で溜まった上昇エネルギーは失われておらず、いったんの押し目の後、24,500円超を目指すと見ている。
ただ、年末年始の休場中や年明け早々に、朝鮮半島リスクや米中間の対立を煽る売り方の攻勢がある可能性があり、目先は弱含みが相当と見ている。
なお、足元の第3波をさらに細かく見ていくと、現在は第3波中の第4波となる「(3)-4」と見られる(左図)。
第4波は拡大波動(Y波)とも言われ、ペナントやフラッグの保ち合いの動きになりやすく、方向感がつかみにくい特徴の波動である。
週明けの月曜は4日連続陰線の後であるため、陽線となる可能性はあるが、米国市場のクリスマス休暇を前に日経平均が5日線を上回って推移することは考えにくく、5日線に頭を抑えられて下向きの短期トレンドが継続すると見ており、今週については上昇中の25日線・23,600円~23,800円でのもみ合いが落とし処として妥当と見ている。
したがって、今週の日経平均予想は上値目処は5日線・23,960円、下値目処は配当権利落ちを含めて23,500円と見ている。
年始相場の展望
仮に、年初に相場を下押しするような材料が出てくるのであれば、新年相場は25日線を割れて下押しし(3)-4波の下限である22,900円~22,800円程度までの調整が考えられる。ただ、先物需給から見て日経平均が23,000円を割れるかどうかは疑問であり、年始に押したとしても瞬間23,000円示現で23,200円~23,300円が現実的な下値目処と見ている。
仮に年内に23,500円を割れるとしたら短期筋の仕掛けであり、年初には巻き戻しの買い仕掛けが入ると見ているがリスクが取れる範囲での買いとなろう。
いずれにしても、日経平均の次の転換点なる(3)-4波の終了は1月中旬と見ており、1月初旬は弱含み推移の可能性が高く、仕掛けるのは1月の動向を確認した後が妥当と予想している。
なお、日経平均の中期上昇予想に変わりなく、3月末は25,000円を超えると見ている。