近年の日経平均の年間振れ幅は概ね4,000円を中心値として、最大5,500円~6,000円の値幅をつくっている。
今年の日経平均についても4,000円程度の上方向への値幅を想定している点に変わりはないが、比較的穏やかな動きを想定していたが、今回の軍事行動によりボラタイルな値動きとなる可能性がある。
日経平均の動向については、かねてから述べているとおり、外資系証券筋の持つ大きな買い玉と本邦證券筋が持つ売り玉の動き次第の点は変わらないが、こと国際情勢における本邦投資家の情報収集能力は海外メディアの情報に頼っている現状にある。
したがって、恣意的なヘッドラインや観測記事に踊らされ、高値で買わされ、安値で売らされる可能性が高く、それが日経平均のボラをつくり出すことになりかねないと見ている。
具体的には、日経平均の高値予想が26,500円~28,000円、安値予想が23,300円~22,800円と見ていたが、高値予想は変わらず、安値が22,600円~22,200円付近まで下がる可能性がある。
そして、26,500円まで上昇するためには、外資系証券筋は自らの持つ大きな買い玉をいったん利益確定し、安値で買い直す必要があり、そのための材料には事欠かない情勢となっているからだ。
買い玉の利益確定には大きな買い需要とSQによる決済が使われると考えられ、残念ながら本邦證券筋の持つ売り玉がその原資になると思われる。
筆者が現時点で推測している1月相場の大まかなイメージは、1月中旬にかけて24,200円~24,500円まで上昇し、そこで海外勢系の売り玉の決済と買いの嵌め込みが行われた後、悪材料の現出により2,000円の急落となり、22,200円~22.600円付近まで下落するイメージである。
その後、2月~3月にかけては安値圏でのもみ合いの中で海外勢が再度買いを積み上げ、2,000円下落の倍返しの4,000円急伸を作り上げ、26,500円付近まで上昇する可能性である。
このイメージをメインシナリオに、日々、先物・オプション手口に注目していく。