2020-02-01

ダウ平均は下げ止まれるか?※追記あり(2/1)

昨夜のダウ平均は直近のチャートから-100ドル安程度に収まるのではないかと見ていたが、-603ドル安と大きく下落した。

背景には、WHOの渡航制限勧告の見送りに対し、米国が「非常事態」を宣言したことが要因と考えられる。

内容は、過去14日以内に中国に滞在したことがある外国人については原則的に入国禁止とするほか、過去14日以内に湖北省を訪れていた米国民も帰国後最長で14日間、強制的に隔離すると発表したことから、直近の3連騰の反動と週末ムードが加わり、一気に利益確定売りが進行したと見ている。

この下落により、ダウ平均はいったん回復した5日線・25日線を再度下抜き、前日まで420ドル下方に位置していた50日線までも一気に下抜いた。


直下には上向きの75日線が198ドル下方に控えているが、月曜に再開する上海市場が波乱要因となりやすいため、週明けの75日線割れも視野に入る。 


ただ、逆の見方をすれば、昨夜の米国市場の大幅安は世界の金融市場を不安定化に導くことにより利益を得る筋の売り仕掛けとも捉えられ、そうであるなら、近くに、いったんは収束したとしても、再度の大きな下押しが予想される。

また、トランプ氏も利上げを強行したFRB批判を繰り返しており、3月の利下げ実施に向けては株価上昇の支援材料となるトランプ砲を撃つには機が熟しておらず、トランプ救済待望論が高まるまでは静観の構えを崩さないのではないか。

そのように考えていくと、ダウ平均指数は一般的な価格目処までの調整局面入りすると考えられる。

想定される下値目処としては、まずは75日線・28,000ドル付近でいったん下げ止まり、テクニカルリバウンドに入ることが想定される。

(足元の価格帯も75日線にサポートされていると見ることができ、上海株の国家隊によるPKOが功すれば、深押しした日経平均にも売り方の利益確定の買い戻しが入って下ヒゲとなり、ダウの下落もいったんは休止すると見ている)

ここでトランプ大統領やFRBからポジティブな材料が出れば日柄調整に持ち込まれる可能性があるが、前述の筆者想定が的中するとしたら、テクニカルリバウンド後は再度の下押しとなる可能性が高い。

その場合の下値目処は直近上昇幅の半値押しとなる27,500ドル付近、または上昇中に空けた窓埋めと上昇前に上値抵抗線となった27,200ドル付近が挙げられる。

高値から反転ポイントまでの日柄については過去の調整局面では3週間~1ヶ月を要していることから、早ければ2月初旬~2月中旬までの調整が想定される。

ただ、3月の利上げ催促に向けた動きとなるなら、3/18の米FOMCまでは下値でのもみ合いが続くかもしれない。

明日は日経平均予想をアップする予定。

※19:00追記
28,000ドルでの下げ止まりの楽観論と27,200ドルまで下落する悲観論を併記したとおり、どちらに転ぶかはわからない。ただ、目先は28,000ドル付近(上述のとおり上海株・日本株が寄り底から陽線引けする可能性があり)で反発を見せるのではないか? その後は28,500ドル付近のもみ合いから雇用統計を経て上下どちらに離れていくか見ていくことになる。

スポンサーリンク
counter