(中期的なトレンド方向は従来からの予想どおりに進行している)
ただ、ダウの大幅下落によって、金曜の日経先物ナイトが想定していた目先の下限に一気に到達しており、その下落スピードに早さから、日経平均は中勢的にも上昇第5波を終了し、下落波動に入っている可能性も頭の隅に置いておく必要があるかもしれない。
目先は自律反発に向かう公算
いずれにしても、日足MACDの示唆に従えば、a波の下落はクライマックスに達しており、終了が近い状態と見ている。
月曜~水曜に22,500円~22,000円のいずれかで下げ止まり、修正b波の上昇となる23,000円~23,200円までの自律反発を経て、再度22,500円~22,000円まで下落するc波の二番底形成から上昇に転換すると見るのが標準的なコースと見ている。
焦点は、昨日アップした " ダウ平均は本格調整入り?(2/1) " に記した月曜のダウ平均が28,000ドルで下げ止まることができるかどうかにかかっている。
さらに付け加えるならば、明日の安値で日経平均が底打ちするためには、22,500円前半で下ひげをつけ、少なくとも22,700円~22,800円で大引けとなることが求められる。(終値は達せず、時間外に大きな買戻しが入る可能性もあるが・・・)
明日、春節明けで再開となる上海株については、中国・周政権が威信をかけて後場にかけて持ち直す動きが想定されるが、明日は防戦が精一杯かもしれない。
その場合、2日~3日の底練りを経て上昇するパターンも想定しておく必要があり、明日いったんの底打ちと見せかけて続落する確率は高いと見ている。
売り方としても、できるだけ安い価格で買い戻しつつ、反発に向けた買いを仕込む日柄が必要であるからだ。
仮に月・火・水と日経平均が3日続落した場合、4日目の木曜には騰落レシオの70%割れ、9日RSIの10%台、14日RSIの20%前半示現が想定され、陰の極到来となる。
したがって、明日底入れの場合はダウ28,000ドル、2日~3日後の底入れの場合は26週線・27,500ドルを底に自律反発に向かうと見ている。
ダウの自律反発は50日線が位置する28,500ドル付近、日経平均は5日線が位置する23,000円~23,200円が反発目途と見られるが、自律反発後は二番底形成への反落に向かうと予想している。
これらのことから、今週の日経平均予想は、明日の底入れとなる場合は下値目途が22,500円~22,600円、月曜のダウが続落した場合の日経平均の下値目途は52週線・22,000円円と予想している。
(どちらかと言えば後者の可能性が高いと見ているが、前者の可能性もあり、現時点での予想は難しい。ただ、2月相場は「2日新甫は荒れる」の格言どおり、得てして思いがけない安値をつける可能性があり、いったん22,000円割れの可能性を視野に入れたポジションを構築するのが好ましいと見ている)
なお、今週の高値目処は月曜に底入れとなった場合は23,000円、週半ばの底入れとなった場合の高値目処は23,600円と見ており、週末の米雇用統計が良好な数字であった場合には、来週までの間に23,000円~23,200円高値が想定される。
反発後の悲観シナリオ
なお、警戒すべきは、(少し先のことになるが)上述した中勢第5波を終了している場合には、反発後の二番底が想定される22,500円~22,000円では下げ止まることができず、中期的な下値目処は20,000円~18,000円まで拡大する可能性があるため、反発時の高値追いには注意したい。
中勢第5波終了の懸念は、新型コロナウィルス感染拡大の歯止めは遠からず訪れるだろうが、武漢の封鎖解除までにはかなりの日数を要すると考えられることから、各国の入国制限の解除も長引くものと推測され、世界経済の景気後退懸念の台頭は必至つ見るためである。
また、足元、日経先物の建玉はソシエテの10万枚を筆頭に買い方が26万枚程度を買い建てているが、22,500円を割った場合、戻り高の局面ではこれらの買い方が一斉に利益確定売りに向かう可能性があり、値幅調整に一層の拍車をかける懸念がある。
このため、微細な変化を見逃さないよう海外勢の日々の先物手口を引き続き注視していく必要がある。
※21:30追記
本日夕刻のニュースでは、新型コロナウイルスによる死亡者が300人を上回ったことが大きく取り上げられているが、杭州・医療系ユニコーン「丁香園」の速報サイトの「全球数据」では、前日までは290人台で同一だった「死亡」と「治愈」の人数が、本日21:30現在、死亡305人、治愈421人と治癒者が大きく伸びており、亡くなられる方の減少傾向が報告されるタイミングは近いと見ている。(・・・もちろん潜在患者数は藪の中)