昨夜のダウ平均は「いったん持ち直しても良い水準にある」と記したとおり、大きめの反発となった。
引き続き1時間チャートを見てみると、目先、もう一段上昇し、27,500ドル~27,600ドルの節目価格で上値を抑えられて下落するパターンと昨夜の終値付近で少しもみ合った後、下落する二つのパターンが想定される。
なお、後者の場合、半値押しから再度上昇してもみ合いとなるパターンと、もみ合うことなく下落するパターンが想定される。
いずれにしても、27,000ドルを挟むもみ合いが続いたことから下へのエネルギーが蓄積されているとみており、押し目買いと買戻し一巡後は再度売り優勢となり、26,500ドルを下抜ける可能性があると見ている。
なお、ダウ平均・ポリンジャーバンドでは-1σ~2σの往来となっており、次に-2σに接近する下落が生じた際には-2σのバンドウォークに発展しかねないと見ている。
この場合、7月にもみ合った26,000ドル付近が次の節目価格となり、いったんは下げ渋りを見せ、大きめのリバウンドが生じる可能性があるが、ポリンジャーバンド-2σの下降を否定する強い動きにはなりにくいと見られる。
したがって、目先のリバウンドも短期間に終了し、ポリンジャーバンド-2σの下降ともに下振れと買戻しによる弱もみ合いが続き、10月下旬にダウ平均は次の節目となる5月のもみ合い水準・24,000ドル付近まで下落する可能性がある。
悲観的な想定を行ったが、仮に、一連のコロナ騒動がトランプ大統領の再選を阻むために仕掛けられた謀略説も捨てきれないと筆者は見ている。
言うまでもなく、予見不能で不規則なトランプツィッターによって翻弄された市場からの逆襲が大統領選に向けて始まる可能性である。
仮に、上述の悲観シナリオに沿った動きに近づく予兆があった場合には、値頃感からの買いには注意が必要になると見ている。