◎今週の日経平均予想
昨日記した米国株予想のとおり、今週の米国株は波乱の展開を予想している。
金曜の日経先物ナイトは、米国株の下落にもかかわらず下げ渋りから値を戻しており、週末SQの高値通過を目論む筋の買いが勝ったものと見ている。
ただ、今週の東京市場は週前半~週央に日経先物の期近から期先へのロールオーバーが想定されることから、高値での期近売りによる下落・下げたところでの期先買いによる上昇とボラタイルな値動きとなる可能性がある。
また、月曜の米国市場休場及び週明けの米国株も不安定な動きが継続すると推測していることから、ロールオーバーに絡んだ行き過ぎた動きが警戒される。
今週の米国株については週前半が弱もみ合い、週央以降にいったんリバウンドが入ると見ており、日経平均も米国株動向を睨んで、週央(火・水あたり?)まで弱く、その後いったん戻す展開になると見ている。
ただ、米国株の流れから鯨幕的な動きになると想定され、SQまでリバウンドが続くかどうかは直前の流れが見えてくるまで想定しづらく、日々考察していくこととなる。
今週の日経平均の想定レンジは高値は23,300円~23,500円※、安値は22,800円~22,600円※を想定しており、週前半に突っ込む局面があれば短期値幅取りが狙えるかもしれない。
※初出時、値幅記載を失念していたため追加しました。
◎今後の日経平均予想
上昇を続けてきた米国株が先週末から不安定局面に入ってきた感触があり、通常の押し目の範囲での調整となるか、本格調整の入口となるか予断を許さない局面となっている。
毎年、9月第1月曜の米レーバーデー通過により、機関投資家が市場に戻ってくると言われるが、先週末に大きく下げたとは言え、足元のダウ平均は夏休み前の7月中旬の価格から1,600ドル上方に位置しており、夏休み明けの投資家が売りから入る可能性がないとは言い切れない。
(もっとも、AIトレードが主流となっている米国市場においては夏休み明けを囃す声も材料の一つに過ぎないが・・・)
また、本邦においては。実質的に決まっているとは言え、9/14の自民党総裁選投開票を前に、様々な思惑や解散総選挙への警戒が生じる可能性があり、積極的に日本株を買う下地は生じにくいと見ている。
このほか、昨日は首相の座がほぼ確定している菅義偉官房長官が消費税減税に否定的見解を示しているとの報道が流れているほか、立候補の正式表明の際に「政治空白は許されない」と発言しており、解散総選挙自体も流動的になっている点も今後の不透明さを感じる。
仮に解散総選挙が行われる場合には消費税減税については期待薄の空気が漂っているが、選挙の目玉となる何らかの景気刺激策が打ち出されると見ている。
(新内閣への信認といった内向きの理由での解散総選挙は「政治空白は許されない」との発言と矛盾する)
想定どおり解散総選挙となり、新たな景気刺激策が打ち出されるならば、告示から投開票日までの1ヶ月間の日経平均は強く推移すると見ている。
この場合の高値目処は24,500円~25,000円を想定。
一方、「政治空白は許されない」との言葉どおり解散総選挙が行われない場合は(米国大統領選は現職優位と判断するなら解散総選挙は行わない可能性が高い)、日経平均及び米国株は11月の米大統領選通過まで弱く推移する可能性が高いと見ている。
この場合の安値目処は200日線・22,000円~21,500円と見ている。