昨夜のダウ平均は、寄り付きこそ前日比-100ドル安程度で始まったものの、直近の買い方による損失回避の投げ売りを誘う売り方の勢いは衰えず、前半は前日比-500ドル安程度の26,143ドルまで下押した後、週末を意識した売り方の買い戻しや押し目買いにより反発となった。
ただ、戻ったところでは買い方の処分売りによる下押しとなり、再度26,143ドルのW底形成で下げ渋った後、大引け近くに買い戻しが入って下げ幅を縮め、-157ドル安・26,501ドルで引けた。
ダウ平均の日足チャートでは、昨夜・一昨日ともに200日線・26,200ドルで下げ止まり、ローソク足も下ヒゲとなっていることから、200日線がサポートになっていると言える。
MACDの下降の角度も直近ではやや緩やかに変化していることから、目先的には200日線の攻防後はいったん反発となる展開を予想している。
ただ、直近3日間の下落によるローソク足がアイランドリバーサルを形成しており、3営業日前の急落始点を明確に超えないことには下優位の展開からの脱却は難しいと見ている。
目先は、200日線または26,000ドル下値と3営業日前の急落始点27,100ドルのレンジ相場を想定している。
なお、仮にレンジ下放れとなった場合には6/15安値24,843ドル~25,000ドルが次の目標になりやすく、現時点ではこの下落シナリオが有力と見ている。
また、ダウ平均ポリンジャーバンドでは昨夜のローソク足にて3営業日連続で-2σを割れたものの、-2σから付かず離れずの状態が続いており、上述のとおり27,100ドル程度まで戻した後、再度-2σ割れを試みると思われる。
これらのことから、目先的には弱もみ合いで値を保つか、または一段の下落があれば反発しやすい土壌にあると見ており、来週が弱含みで推移すれば、週末の雇用統計が反発のきっかけになりやすいと見ている。
ダウ平均の中期見通しについては週足チャートから考察していく。
今週のダウ平均のローソク足は短い下ヒゲを持つ長めの陰線となっており印象としてはあまり良くない。
ただ、13週移動平均線、26週移動平均線ともに上向きとなっていることから、目先は3月のような急落に次ぐ急落は起きにくいと見ている。
しかしながら、今週の陰線を切り返す陽線が示現するイメージは沸かないため、ジリ下げまたは上下にもみ合った後に大きめの陰線を引く展開を想定している。
仮に筆者予想が的中した場合は、11月下旬までに週足チャートに付記した下値抵抗ラインとなる25,000ドル割れ及び24,000ドル付近までの下落が生じると見ている。
週足MACDから見ても、足元のMACDゼロライン付近にあり、今後はMACDが緩やかに低下するも9月の戻り高値時につけたMACD+700の対称となる-700までの低下で反発に移り、中期的には+1800の高値を目指すと予想している。
日柄的には11月末~12月中旬にかけて反騰の狼煙を上げるのではないかと見ている。