◎今週の予想
今週の日経平均は、これまで記してきたとおり、11/3(火)の東京市場休場及び休場明けに始まる米国大統領選の開票が焦点となってくる。
日経平均は8/11に25日線を回復して以降、米国市場の下落にもかかわらず25日線を明確に割ることなくジリ高基調を維持してきたが、先週の米国株の大幅下落により25日線を下抜いた。
また、5/22に上抜いて以降、上方で推移していた75日線をも5ヶ月ぶりに割り込んでおり、需給の悪化が懸念される。
ただ、目先的には直近の米国株の下落速度が速く、オシレーター系指標が売られすぎ圏に近づいていることから、一段、二段の下落があればテクニカルリバウンドが生じることになると思われる。
米大統領選については筆者も国内で伝えられる報道の範囲でしか状況を知る術がないため、どちらの候補が当選するかについては感覚的な予想しかできない。
いわば床屋政談の範疇となるが、米国民は現職トランプ大統領を当選させるのではないかと見ている。やはり、トランプ大統領はアメリカンドリームの具現者であり、国民気質的に引き続きトランプに夢を託すのではないかと見ている。
しかしながら、大統領選結果と株価の動向については、結局のところ、どちらの候補が勝ってもFRBの金融政策に変更が加えられる可能性は少なく、目先的な乱高下はあっても、進むべき方向性については大差ないと見ている。
なお、識者の多くが大統領選の結果判明までに一ヶ月程度の時間を要する可能性があると予想しており、金融市場が最も嫌う不透明感による資金待避が起きる可能性がある。
今後の日経平均予想については後段に記していくが、今週の予想については、週後半までの間にいったん先週金曜の安値を更新した後に反発となり、来週前半または来週末程度までテクニカルリバウンドが生じると予想している。
ただ、上値については、チャートに図示したとおり、直近の高値を結ぶ上値抵抗線に頭を抑えられると見ている。
したがって、今週の日経平均の上下目処については下値は22,600円~22,800円、上値については月曜または週半ばの23,200円~23,300円と見ている。
◎今後の予想
日経平均は5月以降の高値保ち合いが続いており、直近の米国株の大幅下落の影響も限定的であることから、日経平均が米国株離れして底堅いとの評価があるが、筆者の見方としては次のとおりである。
海外の大口投資家の資金は、大きな値動きが出ている欧米株に向けられ、日本株は過疎状態となっているため、一部の短期筋による値幅取りが行われているのみであるため、一見して底堅く推移してように見えるが、ここからは警戒が必要な局面に入る可能性があると見ている。
欧米株の下落が一巡し、売り方の買い戻しと押し目買いの局面となれば、値持ちの良かった日経平均を売って資金を捻出するのが海外投資家の常套であると思われる。
したがって、日経平均の11月相場は高値膠着の反動から急落が起きやすく、思わぬ安値への警戒が必要と思われる。(価格は上図の点線付近、MACDの振れ幅である-700近辺か?)
また、それが海外投資家が目論む日経平均急騰前の振るい落としにつながると予想している。