足元の日経平均の状況については、金曜に " 調整入りが濃厚 "と記したが、その夜のダウ平均(先物)安に対して想定以上に日経平均の底堅さが見られており、意外にも調整入りはまだ先となる可能性が生じている。
具体的には、先週、ダウ先物が29,900ドルを割れた際の日経平均CFDは26,360円付近であったのに対し、金曜夜間(日本時間)のダウ先物が29,800ドルを割れた際の日経平均CFDは26,442円であった。
ダウ先物が先週の安値を100ドル程度下回ったことを考えれば、日経平均も29,260円処まで下落しても良いところであるが、26,442円安値は約180円ほど高い位置にある。
もとより調整入りの根拠としては、東京市場SQ通過による買い支えがなくなることを想定しており、ダウ先物売りと同時に日経先物も売りに入ると見ていたが、(時間外のため売りが入らなかった可能性はあるものの)日経先物への売り仕掛けが入らなかったことは、SQ通過による買い支えの消失が起きなかった可能性が浮上している。
今週のダウ平均予想については、昨日アップしたとおり、目先はもみ合いから弱含むとの見方に変更はないが、今週、ダウ平均が弱含んだ際に日経平均が下げ渋った場合には、調整入りがまだ先になると読むのが相当と見ている。
なお、今週のダウ平均の下値目途は29,600ドル処と見ており、金曜のダウ終値の400ドル下方となる。
その際または翌日の日経平均が26,300円を維持するのであれば、依然として日経平均は上方向への力が働いていると見るのが有力と考えられる。
この日経平均26,300円の水準は足元のアイランドリバーサルの下端ともなっており、チャート的にも重要な節目となっていることから、この26,300円を維持するのであれば日経平均はダウ平均の29,600ドルからの戻りに乗じて27,000円を突破すると見ている。
(ダウ平均の見通しとしては29,600ドル安値からは反発に転じ、30,300ドルから30,500ドルまでの約700ドル~900ドルの上昇を想定しており、この想定が的中するのならば、日経平均は27,300円~27,500円に達する可能性がある)
一方、ダウ平均が目先の下落過程で日経平均が26,300円を割り込んで早期に回復できないか、ダウ平均が29,600ドルで下げ止まらなかった場合には、先週の想定どおり日経平均は12/7高値26,894円が今回の短期上昇トレンドの頂点となったと見られ、相応の二番天井形成後に深めの調整に入ると見ている。
これらのことから、今週の日経平均については26,300円処を明確に下回らない限り、強気の流れを意識する必要があると見ており、上下レンジについては26,300円~26,700円を想定している。
なお、ダウ平均は15日~16日のFOMCにて下値を試す展開になると予想しており、週末の日経平均の動向が焦点になると見ている。