2020-12-20

今週及び今後の日経平均予想(12/20)

◎今週の日経平均予想

基本的には昨日アップした "ダウ平均予想" に準じた動きを想定している。

月曜の日経平均については、先週末の米国市場大引け後にダウ平均CFDが191ドル急伸しており、連れて日経平均CFDも26,899円と米国市場の大引け時点から約200円上昇して返ってきていることから、この大引け後の急伸が実態のある買いであるか否かが焦点となる。


ただ、大引け後の急伸は意図的な買い仕掛けであると見るのが相当と思われることから、月曜の東京市場ではCFDのナイト引け値の26,900円を挟んだ±100円での推移となり、当夜の米国市場に判断が委ねられることになると見ている。

仮に、予想に反して、このダウの大引け後の急伸にもかかわらず、月曜の日経平均が+200円の優位を保つことができずに週末比変わらずか、または弱含みとなる場合はかなりの確率で急落警戒が必要になると思われる。

なお、月曜の日経平均がダウCFDにけん引されて高値を目指したとしても、日米市場ともにレンジ上限に位置していることから、その後の上値は重く、いったん反落に向かうのではないかと予想している。


この場合、年末(米国はクリスマス)事情から市場参加者が薄いことから、短期先物筋の思惑的な売買によって、ボラティリティが生まれやすいと見ている。

チャート上の目途としては25日線への接近、またはMACDのゼロラインタッチが考えられる。

したがって、今週の日経平均の下値目処については26,300円~26,400円、上値目処については27,000円~27,200円を想定している。

なお、下振れした場合は翌週または年初にかけて急反発となる展開を予想している。

※21:20追記
筆者想定に反して週前半の日米株価がともに強く推移し、日経平均・日足MACDがシグナル線を上抜いた場合(上がらぬとも下げなかった場合を含む) 、日経平均は27,200円程度まで上値余地があると見ているが、年初の動向はやや厳しいとみている。


◎今後の日経平均予想

足元の26,300円~27,000円での膠着については、10/30を起点とする3,000円を超える上昇の日柄調整をこなしているところであると見ている。

日柄調整については上昇値幅から考えて2ヶ月程度を要することが想定され、調整完了の目処は1月中旬あたりと見ている。

ただ、この間に市場を揺さぶる何らかの悪材料が噴出した場合には、値幅調整に移る可能性があり警戒が必要なことは言うまでもない。

現時点で想定される悪材料はバイデン次期米国大統領への政権委譲が円滑に行われるかどうかにあると見ている。

気になるニュースとして、昨日、ロイターが "米政権移行手続き、国防総省当局者が協力拒否=バイデン氏チーム" と伝えていることは重要であると見ている。

記事では、国防総省当局者が "12月の休暇期間中は2週間協議を行わないことで合意していた" と主張しているのに対し、バイデン側はそのような合意は存在していないと伝えられており、依然として政権委譲手続きが混沌としていることを現している。

仮に、トランプ政権の深慮遠謀により土壇場で何らかの奇策を打ってくる可能性も絵空事として一笑に付すことのできない不気味さを感じる。

また、それ以前の課題として、このような報が流れること自体、政情が安定を欠いていることを内外に示すことにもなりかねず、金融市場にとっては波乱の芽となりやすい。

また、本邦においても菅政権の稚拙さが露わとなっている。

そもそも、総理大臣と言っても程度の違いはあれ、知性や判断力は一般人と大差ないと個人的に考えているが、少なくとも期待感を与えてくれる虚像の演出ができないことは大きな弱点と言える。(基本的には芸能人と似ている)

仮に、今後、米国大統領の就任をめぐる不透明感が台頭するようであれば、時期を同じくして本邦の菅政権の脆さを材料に海外投資家が日経平均を売りに回る可能性を考慮する必要があると考えている。

あくまで仮定の話であるが、仮にそのような状況になった場合は、現在進行している日柄調整が値幅調整に移行する可能性が十分にあると見ている。 

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