※12/29のダウ平均の結果を受けた目先短評を追記・12/30 18:10
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(お知らせ)
当ブログでは、これまで日経平均の値動きを中心に日々更新してきましたが、12月最終週より中期的な日経平均予想を中心に随時更新にてお伝えしていくことといたしました。
よろしくお願いします。
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2020年の東京市場は明日の大納会を残しているが、明日は100円~200円高の高値もみ合いと見ており、少し早いですが、来年・2021の日経平均予想を整理してみました。
本題に入る前に本日12/29の日経平均の大幅上昇に触れておきます。
◎本日の動向
12/29の日経平均は+714円高・27,568円と節目の27,000円を大きく超えて上伸した。
日曜にアップしたように、本日から受渡日が2021年と新年入りすることから、2020年の節税売りが終息した需給要因に加え、国内勢が東京市場の年末年始休場(例年よりも短いとは言え米国とのギャップはある)により手を出しにくい間隙を狙っての先物カチ上げも入っていると思われる。
なお、日米市場の高値目処であるダウ平均先物30,500ドル、日経平均27,200円の目標価格を超えており(特に日経平均のブレが大きく)、オーバーシュートの可能性があると見ている。
(ただ、年末年始は投機的な動きが出やすい時期であるだけに、ここから一段・二段の上昇の可能性もある反面、出遅れ組の買いを誘い、年始は下落で始まる可能性もあり、この点については先物筋の胸先三寸であり予見することは難しい)
なお、日経平均の高値を27,200円と見ているのは、下図のとおり1991年高値27,147円がチャート上の中期的な節目になっていると見ているからである。
◎2021の日経平均予想
より正確性を期すならば、足元の上昇が上値目処27,200円+300円~500円で収束するかどうかを見極める必要があるが、これは1月上旬の株価推移を確認しなければならないため、現状で想定される予想パターンを紹介する。
a. 価格調整パターン
新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐための防疫措置による経済の一時停止、または地政学リスクやトランプリスクの台頭により、直近上昇の3分の1押しまたは全値押しの24,000円まで下落する価格調整パターンを想定の一つとしている。
本日の強さからは現実性が薄れているが、新年入りとともにメインプレーヤーの参加により相場の雰囲気が変わることもあるため、留意が必要と見ている。
特に、本日(12/29)の700円を超える上昇により、強気予想が増えると思われが、2018年1月の大発会で700円超の上昇を演じた後、1月中旬までは値を保ったもの、その後に下落に転じ、3月中旬まで間に3,000円の大幅下落となった過去もあるため、今後の動向には十分注意したい。
その際のチャートを下に添付しておく。
一月中旬過ぎが転機となっているが、仮に今回も2018年パターンを踏むとしたら1月SQあたりが転機になるのではないか?
b.日柄調整パターン
先週までは上述の価格調整パターンをメインシナリオとして想定していたが、今週の入ってからの強さ(昨日の東京一部市場は出来高も増加していた)から、今年6月から10月の日柄調整と同じく、ここから保ち合いが続き、その後、上昇に転じるパターンも想定される。
直近の上昇率は、3月からの上昇の約半分となるため、日柄調整も2ヶ月ほどが想定され、2月中旬~3月中旬に上昇開始となる。
また、3月は、武田薬品工業などが開発を進めている新型コロナウイルス感染症治療薬の最終段階の臨床試験(治験)の治験結果が公表されることが報じられており、これを先んじる形で織り込む動きが想定され、調整日柄とも一致する。
c.上昇継続パターン
1991年高値27,146円が出尽くしとならず、次の節目となる1990年高値33,192円まで一気に上昇するパターンである。
一気に上昇と言っても、時に600円~800円の下押しを挟みながらも上を目指す動きとなる。
既に新型コロナウィルスの治療薬完成と普及を織り込んでいる場合である。
現状、これらの3パターンの中では引き続き「a. 価格調整パターン」の可能性を第一に感じており、次点が「b.日柄調整パターン」である。
本日の714円高は、上述の2018年大発会後のパターンと酷似していることから、個人的には警戒を高めており、少なくとも大発会以降の動き(米国市場動向)や米国及び本邦の政局の流れを注視したいと考えている。
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なお、先物手口では買い方筆頭のソシエテがピーク時の12万枚買いから7万枚台まで持ち高を減らしており(利益確定を進めており)、今後、足元の価格で再度買いを積んでくるか、いったん売りに入るのかも判断の目安の一つになると見ている。
※12/30 18:10追記
昨日、12/29のダウ平均は-68ドル安。上はボリンジャーバンド+2σを一時上回るも上ヒゲとなり、下は+1σタッチで下ヒゲとなり、方向感を欠くも(+2σを抜けきれなかったことは)上値が重い証か。
ただ、ナスダックのボリンジャーバンドは上向きを維持しており、仮に目先ダウ平均が基準線まで弱含んだとしても、いったんは+1σまたは+2σまで反発する可能性が高い。
なお、上に行くにしても、下に行くにしても直近のもみ合いレンジブレイクには何か大きな材料が必要と思われ、年初しばらくはレンジ内のもみ合いか?
どちらの方向にレンジブレイクするかがが、向こう3か月の相場の行方を左右すると見ている。