※昨日、投資主体別売買動向の公表を受けて「国内勢の日本株売りから見えること(2/27)」をアップしました → こちら
目先の日経平均予想
日経平均の目先予想については、金曜に記したとおり、直近の下落ペースが早すぎであり、値幅も大きすぎることから、(もちろん、海外投資家の仕掛けが背景にあるものの)目先は自律反発に転じると見ている。
ただし、2/26安値29,000円割れにて目先の底を打ったと見た場合であり、仮に依然として目先の底打ち未了であれば、もう少し下値がある可能性がある。
判断基準として、(金曜の記事にて)金曜の先物ナイトの戻りを挙げた。
金曜の先物はナイトにて+500円ほどリバウンド(売り方の買い戻し)となっており、やや強く戻った感があり、月曜の東京市場にて再度の売り直しとなる可能性が生じていることも想定に入れる必要がある状況となっている。
筆者の波動カウントの詳細については後述するが、2/26安値にて目先の底を打ったと見る場合には、週内は29,660円程度までの戻りが期待できるが、確率的にはやや低いと見ている。
一方、仮に目先の底打ちが未了のケースでは、28,660円~28,800円程度の下値が想定される。
予想としては、週初または週の前半に28,300円~28,400円で上値を抑えられる動きとなった場合には、今週末から来週初めにかけて28,660円~28,800円程度の下値が想定される。
(同時期に金曜先物ナイトの高値29,450円を超えて値を保った場合には、今週末から来週初めにかけて一段高が期待できると見ている)
したがって、目先・3/1週及び翌週前半までの日経平均のレンジ予想は、メインシナリオが下値目処28,800円(ここを割れたら28,660円)、上値目処については29,100円~29,200円(翌週後半は29,500円~29.600円)と予想している。
なお、上述のとおり、目先堅調に推移した場合は、下値目処29,100円~29,200円、上値目処は29,500円~29,600円と見ているが、この場合、26,600円処を高値に再度、下値を試しに来る展開になる可能性があると見ている。
短期・中期日経平均予想
(短期予想)
世界の株式市場の動向を比較的素直に反映している見ているDAX指数の240分足チャートは、以下のとおり、直近の1月中旬以降、500ポイント程度のレンジ相場となっている。
ただ、レンジの500ポイントは日経平均に均すと約1,000円の値幅であり、点線で引いたトレンドラインの幅は中間地点で約300ポイントとなっており、日経平均に均すと約600円~700円の値幅とボラティリティが高まっていることに加え、拡大型の波動となっている。
もちろん、上端から下端まで綺麗に往復するわけではないが、運悪く(売り買いともに)上下端で捕まった場合にはジグザグしながらも両端まで付き合わされることとなり、まさに暗闇を走るジェットコースターのように、売ってヤラレ・買ってヤラレの状態になりかねない難解な相場となっており、2/26の日経平均1,200円安は、この動きが一気に噴出したものと見ている。
この動きを踏まえた筆者の日経平均の短期予想ついては、下記の60足チャートに記した展開を予想している。
(なお、予想線の傾きは時間軸を考慮しておらず、また実際の動きは上下動を伴うものと予想している)
目先は上述のとおり、週前半の展開によっては28,660円~28,800円程度の下値が想定されるものの、その後は自律反発に向かい、安値から+1,000円高の29,660円~29,800円程度の上値を試す可能性があると見ている。
ただし、この反発は綾戻しに過ぎず、高値到達後は再度の下値試しに向かうと予想している。
(中期予想)
2/26の日経平均1,200円安によって、残念ながら日経平均は週足ベースの調整に入った可能性が高いと見ている。
株式市場の調整は、最初は大きな衝撃波を伴って地に下り、人々は身構えるのだが、次の瞬間には衝撃は陽炎のように消えてしまい、『あれは気のせいだった』と何事もなかったように生活を再開する。
ただ、調整の流れは密かに潜行し、あるとき真昼の稲妻のように不意に訪れると見ている。
この中期予想が的中するならば、今回の調整は11月初めの米国大統領選を上昇始点とする上昇幅7,000円~7,500円に対する調整が想定され、3月中旬からの上昇波動の第4波にあたると見ている。
通常、第4波は第3波の38.2%押しとなるケースが多いが、先週末の1,200円安のスケールの大きさを考慮した場合、半値押し水準までの調整も想定しておく必要があると予想する。
週足ベースでの米国大統領選からの上昇幅の38.2%押しは上図・日経平均週足チャートに記したとおり27,880円となり、上述の目先予想の下値目処となる28,800円から1,000円安の位置となることからも下押し幅として有望と見ている。
また、同期間の半値押しは26,992円となり、上昇中間のもみ合い地点と一致していることから、下げ止まりから反発を狙う位置になりやすいと見ている。
日経平均・波動カウント
現時点での短期・中期を織り交ぜた筆者の日経平均・波動カウントは以下の3通りを想定している。
「想定1」は、2/26の29,000円割れは目先の安値とならず、もう一段・二段の安値をうかがうケースである。
この場合、目先の安値は28,660円付近が想定され、安値到達後は29,610円程度までの戻りを経た後に26,780円付近までの下落余地が生じる可能性がある。
なお、B波・C波ともに3波動・5波動構成となり、各々の価格に到達するためには比較的荒い上下動が起こると見ているが、その詳細については、正確性を期するため、足元のC-5波の確定後に算出することとしている。(以下同)
「想定2」は、2/26安値が目先の底となり反発に向かうケースである。
この場合、目先、29,680円程度まで反発した後に26,852円まで下落する可能性がある。
「想定3」は、先週末に記したとおり、2/26安値はオーバーシュートであり、実質は29,200円が下値であったと見るケースである。
目先は、2/26・29,000割れにて底打ちとなったかどうかが焦点となるが、この点は『相場は相場に聞け』となり、現時点では判然とせず、上述したとおり、週前半の動きを見て判断していきたい。
現時点においては、筆者はこの「第3想定」をメインシナリオと見ており、目先は29,100円~29,450円でもみ合った後、3月SQまたは翌週の米トリプルウォッチングに向けて下値を試した後に、短期反発に移る可能性が高いと予想している。
ただ、いずれの場合も、短期的には29,600円程度(オーバーシュートがあれば29,800円~30,000円)の反発が近づいていると見ているが、この反発は強気になる局面ではなく、次の下落波に備える局面と見ている。
※18:50追記
先週の先物手口集計
ゴールドマンは-6,347枚の大口利益確定売り、Cスイスも-3,518枚あり越しと大きめの利益確定売りとなっている。
JPモルガンは1/29安値27,629円付近から約1万枚の買いを積んでいるが、先週の下落局面では押し目買いに動いておらず、未だ買い局面とは見ていない? (今週の手口に注目している)
なお、アムロの先物爆買いが謎であるが、TOPIX先物は売り越している複合ポジションであるため、買い越し幅はそれほど多くはなく、今週の高い局面では利益確定売りをぶつけてくる可能性があると見ている。