少し時間があったので、日米市場で気づいたことを短くまとめる。
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昨夜の米国相場は、ダウ平均が寄り付き後に207ドル安まで下落したものの、序盤に切り返し、大引けは159ドル高まで反発となり先週末に続いて取引時間中の史上最高値を更新した。
ただ、ナスダック総合指数は2.46%安と大幅に反落、S&P500も0.77%安と5日続落と高安まちまちとなった。
ここで気になったのは、ダウ平均とS&P500、ナスダック総合指数の間に高値日のズレが生じていることだ。
仮にこのまま近日中にS&P500、ナスダック総合指数が高値奪回ができず、高値日のズレが確定した場合、ダウ平均の歪みが露わになり、S&P500、ナスダックの後追いとなる値幅調整を招きやすい。
今晩の米国市場については、S&P500、ナスダックの直近下落幅が大きいため、自律反発に向い、ダウ平均も続伸が予想されるが、ダウ平均については昨夜のRSI(14)が91.40%と90%超が続いているだけに、週末・週初に向けて高値を保つことは難しいのではないか?と見ている。
また、休場明けの日経平均については、ナスダックに自律反発が望めることからダウ平均も大きく崩れる展開にはなりがたいと予想しており、(目先の日経平均は)下げても底堅い動きになると思われ、週内にあっては、昨日記したとおり30,300円高値が焦点になると見ている。
30,300円は下図のとおり、直近高値を結んだレジスタンスラインが位置している。
東京市場休場明けの日経平均が30,300円を超えて推移すれば30,500円~30,600円高値が可能と見ているが、ここでの反発は綾戻しに過ぎないと見ている。
また、30,300円以下で始まり上値重く推移した場合には、再度30,000円を割れで推移すると見ており、自律反発がどの位置で起きるだけの違いと予想している。
(18:30現在の日経平均CFDは30,000円を割れて小安くなっているが、サポートラインではいったんサポートされ、三角保ち合いに持ち込まれると見ている)
その意味でも、目先は底堅い相場となり、来週にも想定される緊急事態宣言の解除が売り加速の合図になる可能性があると見ている。
(なお、これは余談であるが、テレビニュースの街頭インタビューを見ていると、緊急事態宣言をダラダラやっていても意味がないので解除が相当との声が聞こえるが、緊急事態宣言=世間への外出自粛要請ではなく、飲食関連業界に対する補助金交付の利権がらみのガス抜きである)
なお、昨日2/22に公表のあった2/19現在の取引参加者別建玉残高一覧(コール30000)は以下のとおりとなっている。
ゴールドマンは、2/15に建てたショートコール30000を1573枚の保有を継続しており(月曜の手口においても買い戻された形成はなく)、SQに向けた波乱の種となる気配がある。
また、先物買い筆頭のソシエテも同コールを1,906枚保有している。
プット買いではなくコールショートであり、インザマネーを狙っていると思われることから、いすれ先物売りで崩し、SQ決済を狙ってくる可能性があると見ている。
※20:00追記
少し目を離した隙に、欧州株の下振れに伴い、日経平均CFDも29,800円安値をつけていた。
まだ米国株の動向を見定める必要があるが、三角保ち合い下放れに動いた可能性が生じている。(あくまで可能性として…)
昨日アップした改訂版の想定チャート中の調整A波29,200円完了までの道のりである。
高値・安値が確定しなければ次の目途が定まらないため、あくまで「想定」に過ぎないが、この表を逐次改定して次の価格目途を算出している。
昨日の作成時点では、次の安値は29,740円、自律反発は29,960円、その後、29,600円まで下げた後、ジグザグ動いて29,840円まで戻る…というものである。
実際の株価の動きはもっと複雑で想定外も起こり得るので過信せず、5分~15分足、60足のMACDを参照しながら解を求めている。
なお、足元の時間帯の下振れがダマシとなり三角保ち合いに戻った場合にあっても、日経平均が29,200円にて調整A波の完了を待つ想定が的中するのであれば、概ねこの算出価格に沿った動きをすると予想している。
(仮に3万円割れが確定となった場合には、3万円近くまで戻ることはあっても、当面の間、3万円回復は難しいと予想している)