昨夜発表のされた注目の雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)がコンセンサスの5.0万人増をわずかに下回り4.9万人増とまずまずであったが、前月分の14.0万人減から22.7万人減へと下方修正された。
しかしながら、前月分は過ぎたことであり、今回分がほぼ予想どおりであったことに加え、1月平均時給(前年同月比)はコンセンサスの5.1%を上回る5.4%となったことから、特段の材料視はされず、未曽有のコロナ禍においても米国経済の堅調性が再認識されたと見ている。
この結果を受けて、昨夜のダウ平均は66ドル高・31,112ドルの5連騰となった。
ボリンジャーバンドでは、-2σでの底打ちから+1σまで順調に値を伸ばしている。
ただ、前日の332ドル高の大幅上昇や週末要因の利益確定売りもあり、-1σを明確に抜けきれずに終えている。
また、MACDは直近高値を結ぶレジスタンスラインに頭を抑えられており、ここを上抜けることができなかった場合は失望売りにつながりやすく、直近の上昇幅の大きさを加味すれば、目先もみ合いまたは基準線までの下押しが相当と見ている。(ダウ中期予想を後述)
ナスダック総合指数は78ポイント(0.57%)高と強めの上昇となった。
ボリンジャーバンドでは+2σに達しており、今回の上昇トレンドにおいても+2σではったんの下押しが入っていることから、目先はもみ合いまたは反落が想定される。
ただ、週足MACDは、後述するダウ平均同様に、先週の急落によりピークからの急低下の兆しがあることから、仮に筆者想定どうり反落した場合、基準線では下げ止まらない可能性があると見ている。
来週2/8週のダウ平均については、週初は昨夜の終値付近でのもみ合いが想定されるが、その後は徐々に利益確定売りに押されては、売り方の買いもどしにより戻すもみ合いの展開を予想している。
2/6週のダウ平均の予想レンジは30,400ドル~31,300ドル。
◎ダウ平均中期予想
2018年以降のダウ平均の週足チャートは以下のとおり、標準的には3,000ドルのレンジでの上昇トレンドを描いている。
(オーバーシュートは+2,000ドル(高値から5,000ドル)となっている)
また、直近5週間にわたり、レンジ上限を抜こうとするが抜けきれず、もみ合いとなっており、酒田五法での「上値遊び」となっている。
「上値遊び」はその後に上下どちらかに大きく放れる前兆とされており、今回の上昇期間の長さと株高継続による金融緩和縮小への警戒感から下方向に放れる確率が高いと見ており、その日柄はすく近くに迫っている可能性があると予想している。
おそらく、向こう半年~9ヶ月程度の間には28,000ドル(深押しとなれば26,000ドル)までの下落があってもおかしくないと見ている。
ただ、仮に筆者想定どおりの値幅で下落するとしても、昨年3月のような垂直降下ではなく、日柄をかけて上下動を繰り返しながら水準を切り下げると予想しており、スイング手法が奏功すると見ている。
日経平均については整理の上、明日のアップを予定している。
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