2021-03-07

今週及び中期日経平均予想(3/7)

今週の日経平均予想


昨日アップした記事のとおり、週末の米雇用統計がポジティブサプライズとなり、ダウ平均が600ドルに迫る大幅上昇となったことから、日経平均も29,100円~29,200円台と高く始まることが確実となっている。


ただ、さらに上値を伸ばしていくことについては、筆者は懐疑的に見ている。

これまでも記しているように、2/16の30,714円高値からの調整局面入りしている可能性が高く、ダウ平均やDAX等のチャートからは拡大波動を伴う調整波が生じていると見ている。

また、日経平均240分足(下図)においても、上下動の幅が次第に広がる拡大型のフラッグ形状となっている。

足元は25日線がレジスタンスラインとなっているが、仮にここを上抜けることができたとしても、下向きになった75日線や2/26最高値からの高値を結んだトレンドラインが抵抗帯となっているなど、突破すべき抵抗帯が多い。

そのため、上方ブレイクには大陽線を立てるか、足元の水準での相応のもみ合いを経る必要があると見ており、メインシナリオとは考えにくい、



加えて、これまでサポートとなっていた200日線を下抜けたことから、次は200日線がレジスタンスに変わることが想定され、上方転換についてはますます難しい状況に陥ることが想定される。

また、騰落レシオは107.13%と中立圏であり、RSI(9)は35.06%と売られすぎ圏に近づいているが、RSI(14)は42.42%と中立圏下限と未だ下落余地を残している。

これらのことから、今週の日経平均については、基本的には週初は高いものの、次第に上値の重さが意識されると見ている。

(金曜の記事に、ABNアムロが先物売り越し・オプション買い越しのアンバランスな手口となっていると記したが、高値での利益確定が済めば、次はベアポジションの利益を狙う下落となる可能性がある)

なお、29,000円を挟んだ価格帯でのメジャーSQに向けた先物のロール中心の商いとなれば、あまり大きな値動きが生じない可能性がある一方で、先物ロールに絡む仕掛けが出てきた場合にはレンジ下限、または上限に向けたトリッキーな値動きとなる可能性もあり、先読みしにくい展開の週になると見ている。

したがって、今週の日経平均の想定レンジについては28,300円~29,300円と幅広に見ておく必要があると見ている。


ただし、レンジ下限・28,300円を割り込んだ場合には、75日線が位置する27,800円処まで下落する可能性も考慮しておきたい。

なお、現時点の波動カウントについては、引き続き次表のとおり、目先の安値は未到達のケースと、二番底さぐりのケースの2通りを想定している。

(足元では米雇用統計のポジティブサプライズによる上昇により、カウントバックが生じている)


引き続き、メインシナリオは「想定1」と見ているが、仮に3月相場を28,000円を明確に割り込むことなく通過した場合は「想定2」の可能性を考慮する必要が生じる。



今後の日経平均予想

経平均週足から日経平均の今後を読み取っていく。

足元の動きは、筆者が想定している本格調整の入口との認識が正しければ、今後の調整範囲としては、昨年11月からの上昇幅に対する調整と、昨年3月からの上昇幅に対する調整の2通りが想定される。




仮に前者とするならば半値押しから3分2押しの26,200円~25,200円が下値目処となり、後者とするならば同22,000円~23,500円が試算される。

ただし、後者の場合にあっても、現実的には政府・日銀のPKOにより、昨年11月に空けた窓埋めの24,500円~半値押しの25,300円が下値目処、つまり、前者の下限価格の達成となれば、同時に昨年3月からの上昇に対する調整が完了すると見ている。

いずれにしても、今後の動向次第では波動修正を迫られることは相場の常として必至であることから、あくまでイメージとして捉え、目先は短期的な底入れからの反発時期を見定めることとしている。

なお、投資主体別売買動向の考察を記すつもりでいたが、時間がなくなってしまったため、後日改めて書くこととする。 また、週間先物手口については、月曜の残高報告を反映するため月曜以降の掲載を予定している。

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