今週の予想
日経平均については、かねてよりGW前の乱高下及び今回の短期間での急落については、GW休場~5月SQを照準とした「仕掛け」であると記してきたとおり、日経平均は5/13安値・27,385円からの回復が続いていると見ている。
なお、仕掛けの材料についてはGW休場と5月SQに加えて5/27のMSCIリバランスも加わっているように思える。
今回のMSCI指数のリバランスについては、公表のあった5/11には、それほど大規模なものではなく市場に与える影響は限定的との記事を読んだ記憶があったが、最近、伝えられるところでは資金流失規模は5000億円~5,900億円とする記事が見受けられる。
いずれにしても推計の域を出ないが、リバランス(除外)の公表があった5月第2週に、海外勢は先物を-6,962億円売り越しており、5,000億円規模の純資産流失が当たっている可能性は高い。
また、今回の除外銘柄の多くは、公表があった5/11を境に大きく売られているものが目立っている。
電力株については、決算下振れや資源高などの下落要因があるが、MSCI指数のリバランスが下落に拍車をかける要因となった可能性が高いと見ている。
なお、日経平均はGW休場明けに急騰したものの、5/10の日足ローソク足が29,685円で上ヒゲ短陽線となり、その後の3営業日で約2,300円の大暴落となっており、MSCIのリバランスが下落のきっかけとなった可能性があると見ている。
(MSCIは例年4回のリバランスを行っているが、5月と11月に大規模なリバランスを行っていることが知られており、諜報能力の高い海外勢が、GW休場・5月SQ・MSCIを仕掛けの中軸に据えていたとしても不思議ではなく、また提灯売りもつきやすいと見られる)
あくまで推測の域を出ず、また事後のことであり、深く考えるべきものではないが、仮にこれらの推測が的中しているとすれば、やはり、5月第2週の海外勢による先物の大口売り(現物・先物を合わせれば1.1兆円の売り)の日本株売りは『大仕掛け』であった可能性があり、5/13安値からの反発が筆者予想である「売り一巡」の可能性がより高まる。
(なお、MSCIについては、事前に除外や新規組み込みなどの移動を公表するからには、少なくとも公表時点で先物による売り手当を行うのが相応と考える。 また、日本株を運用する海外勢やヘッジファンドにあっても、大量の資金流失がわかっているのに何もしないと言うことは考えられず、やはり先物による売り手当を行うのが一般的と思われる)
なお、日銀ETF買いにおいても、直接的に構成銘柄に買いを入れた場合、値動きインパクトが大きくなるため、大量の資金を吸収できる先物を買い入れ、その後に、構成される現物銘柄と先物買いを入れ替えるものと推測しており、まず、先物買いへのインパクトが生じると言われるている。
前段が長くなったが、筆者は既に一連の仕掛けは一巡しており、目先、揺り戻しがあったとしても軽度にとどまると見ており、5/13安値・27,385円からの回復が続くと見ている。
日経平均・日足チャートにおいても、直近の下値切り上げのモメンタムが継続しており(週末の先物ナイトでは、現物終値比で約70円の上昇となっている)、引き続き足元の戻りを試す展開が続くと見ている。
なお、日経平均については、ダウ平均との相関が高い状況が続くと見ており、週初にもみ合いとなっても軽度で終わるか、または小幅な上昇を積み重ねると予想している。
したがって、今週の日経平均の予想レンジは下値目処は28,000円~28,200円(現実度合いとしては28,200円前後か?)、上値目処は28,400円~28,600円台と予想している。
なお、警戒要因として、本日夕刻、ビットコインが日足ベースの終値を下回る弱い動きとなっている点が挙げられる。
直近の暴落時には、ビットコインを始めとする仮想通過と日経平均との相関関係が高かったが、現時点での相関関係は限定的と見ている。
そのため、明日の日経平均は、ビットコイン安となっても下値堅く推移すると見ているが、仮に筆者想定が外れ、売り仕掛けが入ってきた場合には、日経平均の28,000円割れを想定せざるをえず、MSCI指数のリバランスが完了する5/27まではぐずついた天候不良が続く可能性があり、明日の日経平均と仮想通過の関係に注目したい。
仮に、明日の日経平均が終値で28,300円を維持できない場合には(ダウの動きを見なければわからないが)、少し長めの売り仕掛けへの警戒が必要かもしれない。
今後の予想(中期予想)
日経平均EPSは、ソフトバンクGの巨額利益計上を受けて、決算発表前には1,300円台での推移からジリ高にとどまっていたが、5/14に1,950円まで上昇した。
ただ、先に記したとおり、ソフトバンクGの業態からは利益のブレが大きいことが予想され、必ずしも額面どおりには受け取れないと見ている。
しかしながら、その後も日経平均EPSは上昇を続け(3月決算以前の未定企業の見通し発表によるものか?)、週末段階の日経平均EPSは2,053まで上昇し、日経平均PERは13.79倍まで低下している。
( 日経平均PERの平時の適正水準は14倍~16倍がとされており、不況時には12倍、景気拡大期18倍~20倍に上昇すると言われている)
なお、TOPIXのPERは、先週末段階で16.04倍となっており、前期基準の20.46倍からは低下局面(EPS上昇局面)にあり、景気拡大期にあると言える。
また、昨日アップした米国市場予想に記したとおり、筆者は米国3指数の中期的な上昇を予想しており、日本経済(日経平均)も米国経済の好調さを受けて伸長すると予想している。
今後の中期予想としては、足元の需給並びに経済動向から次のチャートを予想している。
ざっくりとした予想のため、細部での上下動はあるが、目先は大方の予想である25日線での反落は生じず、75日線・29,200円程度までの上昇が予想される。
ここでいったん29,000円前後までの押しを挟むと想定しているが、仮にダウ平均が勢いのある上昇となった場合には(その可能性はある)、日経平均3万円まで一気に上昇する可能性が生じると見ており、この最良のケースの日柄と東京市場の6月MSQ・6/11が一致する可能性があると予想している。
なお、日経平均3万円乗せに成功した場合には、次週の米国MSQに向けては30,700円奪回を意識すると見ている。
「今週の予想」に記したとおり、仮に、明日の日経平均が28,300円を維持できないなど弱く推移した場合には、資本市場への深刻な影響も懸念せざるを得ないかもしれない。
その場合、上述の中期予想は崩れ、日米ともに6月SQ安に向かうことも想定しておく必要がある。 (明朝、仮想通貨が下ヒゲで返るか、それとも二段下げで引けてくるかの見定めが必要と見ているが、資本市場が休場の土日に崩れてきた点に不気味さを感じる)
※21:10追記
筆者は仮想通貨取引は行っていないため、各種テクニカル指標が表示できるツールはビットコインJPYとリップル(XRP/JPY)の2コインに限られるため、これら2コインの比較しかできないことをお断りした上での考察となる。
直近の暴騰率が低く調整がほどほどに進んだビットコインのオシレーター系指標が低位に位置しているのに対し、直近の暴騰率が高かったXRPの同指標はビットコインよりも高位置にあり、実際にXRPの下落率はビットコインの2倍に達している。(ビットコインは直近ザラバ安値を下抜いていないが、XRPは同安値を下抜いている)
したがって、明日の日経平均は当初の予想どおり底堅く推移するのではないか?と見ている。