先週日曜にアップした週間予想に次のとおり記した。
・上値目処は29,200円~29,300円(勢いがあれば29,500円)
・下値目処は28,600円~28,800円、週央の下振れ度合いによっては28,400円のレンジ下限を試す
実際、先週の日経平均は高値は6/15(火)に29,480円高値と筆者予想とおりの展開となった。
また、安値については、想定していた週央の下振れとはならなかったが、週末の時間外・日経先物は28,420円(現物換算28,460円)で返ってきており、値幅としては筆者予想どおりの展開となった。
さて、今週の日経平均については引き続きダウ平均の動きに沿った展開が想定されるが(米国市場・週間予想は昨日更新)、日本独自の動きとして、上値下値ともにさらにブレる動きが想定される。
先々週より記している先物への巨額クロスが値幅を増幅させる可能性があるからだ。
先物クロスは6/11のSQ明け後もほぼ毎日のように特定の2社~4社が各日1~2万枚のクロスを入れており、累計枚数としては10万枚を超えている社もある。
6/18(金)の先物クロス例
これら先物クロスは売り建て・買い建てで相殺されるため、実際に建日の翌日以降に精算されたか、積まれているかの実態が掴みにくい点がやっかいであるが、東京市場のSQ以降、目立つようなボラタイルな動きは6/15・16の高値意外には見当たらないことから、大半は積まれたままと推測している。
したがって、これらクロスの本領が発揮されるとすれば、今週の東京市場が有力と思われる。
なお、クロスが積まれたSQ以降の日経平均は、6/15・16の高値を除き、概ね28,800円~29,100円で推移しており、月曜に返ってくるであろう28,400円台については、(クロス買いの一部を用いた売り崩しにより)下押したところは売り玉の利益確定(買い戻し)を行いやすい局面となる。
ただ、利益確定により反発に向かったところでは再度の売り仕込み局面になりやすい値ごろとなるため、寄り付き後の安値を割り込む下落につながりやすく、買い戻し一巡から売り仕込みが入るかどうかが、月曜の焦点と見ている。
なお、日経平均の直近の節目は、下から直近の反起点となった5/13安値・27,385円、MCSIリバランスにより売買代金が5兆円を超え、翌日の600円高を引き出した5/27の安値・28,360円、そして先週の終値ベースの高値・29,441円と毎1,000円の値幅となっており、この1,000円幅については、経験則から、先物筋が利益確定のタイミングとして用いる有力な値幅となっている。