2022-11-27

今週及び今後の日経平均予想(11/27)



※ かねて記していた事由により、本年より8月より完全随時更新(不定期更新)とさせていただいています。更新予定は概ね1~3か月に数回程度になると思います。


また、随時更新のため、筆者相場予想の変更をタイムリーにお伝えできないことがあることをご了承願います。


                                        


少し遡ると、9/30にアップした「10月及びその後の日経平均予想(9/30)」にて、次のとおり記した。

---10月の日経平均については、昨日記したとおり、10/5を中心とした前後2日程度が重複変化日となっており、転換点になると見ている---


この予想のとおり、日経平均は10/3・25,621円安値が底値となった。

その後も、筆者の強気予想どおり、日経平均は先週までに約3,000円の上昇となり、28,502円高値を示現した。




・先物手口及び残高考察


 ◎先物・オプションデータの集計方法の詳細 → こちら

一昨日記したことの繰り返しとなるが、直近の先物手口において、ゴールドマンに変化の兆しが見て取れる。

具体的には、日経平均が25,621円安値をつけた10/3のゴールドマンの先物建玉は下表のとおり、-44,000枚の大口売り越しとなっていた。


その後、ゴールドマンの売り建玉は日経平均の反発とともに漸減し(買い戻され)ていき、直近では-15,000枚前後での推移が続いていたが、11/22(火)及び本日・11/24(木)の手口にて、下表とおり、大口買い戻しが観測され、残高(筆者集計)は一気にプラ転となった。


その後、週末・11/25・金曜の手口にも注目していたところ、3,251枚の大口買い越しにより、買い建玉を1.1万枚に拡大となった。


ゴールドマンの買い手口初動を受けて、11/24(木)に「本日の買いは買いを積んでくる布石のように感じる」と記した筆者推測どおりの展開になりつつある。

(なお、本表は日々集計結果を加減算した「速報値」となるため、毎第一営業日夕刻に公表される「取引参加者別建玉残高」の結果によっては数値が異なることがあるため、引き続き、月曜の残高報告や日々手口に注目している


なお、その他の参加者の動向としては、JPモルガン・三菱UFJモルガンが40,000枚・58,000枚の買いを積んできており、大幅な含み益が生じていると思われる。


一方で、野村・みずほの国内勢が売り建玉を拡大してきており、このまま筆者想定どおり日経平均が上伸してきた場合の買い戻しが想定される。





・オプション手口

ABNアムロは28000の建玉に見るとおり、PUT売り・CALL買いを鮮明にしている。

なお、先週の追記にて言及したとおりCALL29000は厚い売り建玉となっていたものの、木曜・金曜に大口の買い戻しが入り、だいぶ軽くなっている。


引き続き、CALL売り・29000が買い戻されてくるか、CALL買いまたはPUT売りが積まれてくると、29,000円上抜けの準備が整うことになると見ている。

なお、アムロは先物においても空売りの手仕舞いを始めており、ゴールドマン同様にプラ転してくるかに注目している。






今週の日経平均予想

今週前半については、先週央からの日経平均500円超の急伸に対する調整売りとなる可能性があり、弱含みを予想している。

週央からは、週末の米雇用統計を控えていることから、週前半の売りに対する買い戻しが入り、堅調な展開に移行すると見ている。

雇用統計については、結果の如何を問わず市場は好感すると見ており、一段高と予想している。

今週の日経平均予想レンジは、下値目処29,100円~29,200円  28,100円~28,200円、上値目処は28,500円~28,700円と予想している。



今後の日経平均予想

引き続き、かねて記している米12月SQ・29,200円~29,400円水準の実現性が高まっていると見ており、高値については29,600円~29,800円付近まで上昇する可能性があると見ている。

なお、目先の上値目処については、9/14高値30,795円と8/22高値を結ぶレジスタンスラインが位置している28,700円~28,800円が抵抗帯となっている。

また、海外投資家の視点から見た場合には、ドル建て日経平均200日線が価格の上で頭を抑える上値抑制要因となっており、金曜時間外の日経平均CFD及び為替水準を考慮したドル建て日経平均200日線は205.84ドルに位置している。

したがって、金曜時間外の引け値における200日線は、205.84ドル×139.185=28,649円と算出される。

なお、ドル建て日経平均200日線は1日あたり0.15ドル~0.20ドルの緩やかな下降状態となっていることから、上抜けるためには相当大きなエネルギーを込めた上昇、または日柄をかけたもみ合いが必要と推測しており、順当な推移では12月中旬が上抜けタイミングと試算される。

ただ、上述の筆者予想どおり、週末の雇用統計を市場が好感するとの予想に立てば、米国主要3指数の上昇に連れ高となる日経平均上昇と一段のドル安・円高により200日線は必然的に押し下げられて、ドル建て日経平均が200日線を上抜くことが想定される。

(為替については、仮にドル安円高に振れても、直近のドル安に対する反動買いが入り、下押しは戻りやすいが、日米株については直近トレンドに沿った上昇が継続となろう)

これらのことから、日経平均は米SQ・12/16に向けて29,200円~29,400円、勢いがあれば29,600円~26,800円を目指すと見ており、その後は1ヶ月~3ヶ月ほどの調整に入る展開をメインシナリオと予想している。

なお、サブシナリオとしては、足元の小刻みに調整を入れながらの上値を試す展開が継続する等の複数の条件が揃った場合には、3万円手前での調整は生じず、新春に31,500円まで上昇する展開もあり得ると見ているが、今後の各種指標、先物手口等を見ていくまでは、ここまでの楽観は時期尚早と考えている。



                           



※追記11/29(火)18:11


昨夜のダウ平均は-497ドルの大幅安となり、日経平均は上記本文に記した予想レンジ下限の28,100円を下回る一時27,899円まで売り込まれたものの、すかさず切り返し、終値は-134円安・28,027円と底堅い展開となった。

なお、昨夜のダウ平均終値は、ボリンジャーバンド+1σで下げ止まっており、おそらく、ここからのダウの下落は限定的と見ており、目先、昨夜の終値を挟む弱もみ合い後に反発と予想している。

(仮に、予想に反してダウ平均がボリンジャーバンド+1σを明確に割り込んできた場合には、日経平均は27,600円~27,800円までの下げ余地が生じることとなるが、この場合、その後の反発に勢いが出ると見ている)

引き続き、米SQ・12/16に向けて戻りを目指す展開になるとの予想に変わりはない。

なお、直近の下落によって、米SQ後の調整はあっても軽いものになる可能性が生じている。

ドル建て日経平均・200日線:205.65ドル(本日15時時点)
             大引け日経平均:202.34ドル
                         同75日線:194.39ドル


                           

 

※追記12/1(木)21:08


下表はドル建て日経平均と200日移動平均線(東京市場・毎大引け値にて算出)

286営業日振りに200日線を上回った。



                           

 

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※追記12/2(木)15:28


本日の東京市場は、135円付近までの急速な円高が進んだことから、海外勢の利益確定売りが先行し、日経平均は500円を超える大幅安となり、直近の上昇トレンドに水を差す形となった。

本日の日経平均終値は-448円安・27,777円。

ただ、本日15:00のドル建て日経平均は、下表のとおり205.51ドルと、前日比-1.43ドル(円換算では193円安)と、昨夜のダウ平均-194ドル安の範疇であり、本日の日経平均の大幅安は円建て投資家固有の損失であり、海外勢・買い方の含み益は傷んでいない。


また、本日のドル建て日経平均は200日線・205.15ドルを上回っている。

したがって、基本的には、目先の売りが一巡すれば、日経平均は再度戻りを試すと見ているものの、本日、大きなギャップをつくったことは事実であり、ドル建て200日線も、依然下向きとなっている。

これらのことから、想定されるリバウンドによって、28,200円~28,300円レンジを安定的に回復できない場合には、二番底を確かめる作業に入る可能性が生じている。
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