2022-12-30

2023年及び1月の日経平均予想(12/30)



※ かねて記していた事由により、2022年より8月より完全随時更新(不定期更新)とさせていただいています。更新予定は概ね1~3か月に数回程度になると思います。


また、随時更新のため、筆者相場予想の変更をタイムリーにお伝えできないことがあります。ご了承願います。


                                        




■2023年の日経平均予想


日経平均は、2020年3月のコロナショック安・16,358円から翌年2月にかけて14,300円の暴騰を演じた。

以降、2年間に渡り緩やかな下降トレンドでの日柄調整をこなしており、日柄的にはそろそろトレンドラインの上方ブレイクの時期に来ていると見ていた。

だが、米国ではインフレ昂進を食い止めるための急ピッチでの利上げの反動から景気後退の兆しが現れている。

したがって、2023年の米国株は、年初こそ強弱入り混じった経済指標の中、利上げペースの減速を好感して堅調に推移すると予想しているものの、直近下落の自律反発を消化する2月下旬~3月初め頃から、景気後退の足音に脅える形で再度軟調に推移すると見ている。

テクニカル的にも、S&P500やナスダック総合指数はコロナ後高値からの下落トレンドを脱していない。

また、ナスダックについてはコロナショック安値からの上昇幅に対する半値押しに至っても下げ止まりの手がかりを掴んでおらず、コロナ後に描いてきた高値と安値のそれぞれを結ぶ上値抵抗線と下値抵抗線で構成するレンジ内を往来する形で下落トレンドが継続すると見ている。


(SP500についても、同様にコロナ後に生じている下降トレンドの上下レンジを往来する弱気相場が続くと見ており、主要3指数の中では強含んでいるダウ平均も、連れ安を余儀なくされると見ている)

なお、米国主要3指数の下落は、今後始まるであろう利下げの終点が見えるまで続くことと予想しており、早くて秋、遅ければ来年春まで安値相場が続く可能性があると見ている。

これらのことから、2023年の主要3指数の下値目処は以下の値ごろを予想している。

・ダウ平均 - 27,500ドル~28,000ドル
・S&P500 - 3,200p~3,300p
・ナスダック - 8,000p~8,500p

なお、筆者は今後、1ドル125円前後までの円高(瞬間的には120円付近もあり得る?)を見込んでいる。

そのため、日経平均については、本邦の輸出関連企業の想定為替レートが130円~140円であることを踏まえれば、足元の130円から少し上の水準であっても、今後は業績の下方修正が出やすいと思われることから、調整トレンドからの脱却は難しく、下値を模索する動きになると見ている。

したがって、2023年の日経平均の下値目処は、2020年11月に空けた窓・24,333円を埋める展開を予想しており、日経平均の安値と120円をうかがう円高が同時に訪れる可能性があり、その場合は24,000円割れも視野に入ると見ている。

なお、日経平均の立ち直りについては、米国主要3指数と同じく、早くて秋、遅ければ来年春まで待つ必要があるのではないか?と見ている。

なお、サブシナリオとして、1月の株安が大底となり、その後の二番底は26,000円を下回ることなく推移し、年末に日経平均3万円超の示現も想定しているが、現段階ではここまで強気になることはできない。




■1月の日経平均予想

昨夜の記事にて、今晩のダウ平均は「大きく動かない」、「明晩から買い戻し優勢」と記したが、一日早く動意づき+365ドルの大幅高となった。

この流れを受けて本日の日経平均は寄り付き直後に26,321円高値をつけた後、利益確定売りに押されて急速に値を消し、前日比0.83円高・26,094円での大引けとなった。

本日の高値26,321円については、同じく昨日の記事にて「1/4の推定・ドル建て円換算5日線・26,340円付近までの高値を予想」と記した高値となる26,340円にて頭を抑えられる予想どおりの展開となった。

これは、ダウ平均の直近6営業日は32,900ドル~33,300ドルのレンジ相場となっていることから、年末年始の間に到達すると見ていた上値近くにほぼ達したことにより、上の可能性だけ見れば良い昨日とは異なり、向こう2営業日のダウ平均の値動き予想が難しくなった。

したがって、米国市場・新年1/3の幕開けも(年末年始の為替に波乱が生じない限り)引き続きこのレンジ内の動きにとどまると見ていることに変わりはない。

なお、本日のドル建て日経平均及び移動平均線(円換算値入り)は下表のとおりとなっている。


ドル建て日経平均の移動平均線は下向きに転換しているため、1/4の東京市場・大発会の日経平均は、仮に、本日のように米国株が高く返ってきたとしても、上値はドル建て5日線または本日の高値水準の26,300円付近で頭を抑えられる可能性が高いと見ている。

-----

さて、年間を通しては弱気推移と見ている日米株であるが、1月~3月については、弱気一辺倒にはなりずらい米国の経済指標の中、利上げペ-スの鈍化を好感した反発が生じると予想している。

テクニカルにおいても、今後、1週間~3週間で米国主要3指数の週足ストキャスティックスが売られ過ぎ圏に到達し、下降中の同MACDがゼロラインに到達することから、2022年11月高値からの下落に対する週足ベースの自律反発局面に入ると見ている。

したがって、日経平均についても、年初の1週間~2週間程度(もみ合い放れからカウント)の反落を演じた後、自律反発に移ると予想している。

(日経平均の週足ストキャスティックスは12/30現在で売られ過ぎ圏での推移となっており、同MACDも反発のタイミングに入っているが、米国主要3指数の週足ストキャスティックス及び同MACDが依然として下げ余地を残していることから、日経平均についても、米国主要3指数が底入れするまでは米国株に追従すると見ている)


日経平均の1月の下値目処については25,500円(130円を割る円高となれば25,000円割れもあり得る)と見ている。

(本日時点の日経平均ドル建て75日線は、少し上に表を添付したとおり25,617円に位置しており、年明けの75日線がどの位置にあるかが下値目処の焦点と見ている)

なお、上記のとおり、日経平均の自律反発は近づいていると見ており、ダウ平均の週足ストキャスティックスが売られ過ぎ圏到達からの反発に併せて、日経平均も反騰に向かうと見ている。

この反騰局面では、日経平均は安値から2,000円~2,500円高を目指すと見ており、日柄は6週間程度で、2月下旬~3月初旬に再度売られることになると予想している。

サブシナリオとしては(上記・2023予想に記したとおり)1月に示現するであろう安値が大底となり、以後は26,000円を下回ることなく中期上昇トレンドに乗るというものであるが、現時点ではここまで楽観的にはなれないと考えている。



                           

 


※追記1/9(木)13:12


年初のダウ平均は12月中旬から続いている32,800ドル~33,300ドルでの保ち合いの継続となっていたが、先週末の米雇用統計を受けて急伸し、保ち合いレンジの上限ブレイクとなった。

ダウ平均の日足ストキャスティックスも50%~70%でのもみ合いとなっていたが、週末の700ドル高により、もみ合い上抜けにかかっている。

ただ、MACDは、マイナス圏からの上昇がゼロラインで頭を抑えられており、上値が重くなる水準であることから、目先はもみ合いと予想する。

なお、ストキャスティックスが70%を超えて推移する態勢に入っていることから、現水準でのもみ合い後は、足元の勢いに乗じて素直にいったん上を目指すのではないかと見ているものの、ボリンジャーバンド+1σ・34,000ドルの手前到達とストキャスティックスの買われ過ぎ圏入りが同時に示現されるペースで進行していることから(日柄は5日~7日程度か?)、ストキャの買われ過ぎ圏到達後は反落に移行すると見ている。

折りしも、今週末は東京市場のSQとなっており、日柄的にも今週末が高値通過となれば反落警戒と見ている。

また、筆者メインシナリオとしては、ダウ平均の週足ストキャスティックスは、週末の大幅高によりGCの兆しが現れているものの売られ過ぎ圏の入口での反転となっていることから、下落余地を残したままの反転であると見られ、本格反転については、引き続き週足ストキャの売られ過ぎ圏入り後になると予想している。


                           

 

※追記1/11(水)18:22


本日、朝の米国市場大引け6:00時点のドル建て日経平均は以下のとおり。

本日の東京市場大引けの日経平均終値は270円高・26,446円、ザラバ高値は26,479円と、ドル建て25日線・26,470円まで戻した形状となっている。

なお、東京市場大引け時点のドル建て日経平均は以下のとおりとなっている。


少なくとも、週末SQまでは強いと見ており、今後、同25日線を明確に上回ることができれば、200日線・26,669円(本日時点)まで戻すことが想定されるが、筆者が注目している米国主要3指数の日足ストキャスティックスが80%付近まで上昇していることや、25日線到達の達成感から今週の200日線奪回は厳しいと見ている。

(米国市場の騰勢が来週末の米SQまで続いた場合には、日経平均もドル建て200日線トライが可能と見ている一方、ドル建て日経平均と同じく米主要3指数も、昨夜、25日線タッチを果たしたことから目標達成感による反落も考えられる)

なお、今後の見通しについては、上記・本文のとおり米主要3指数の週足ベースでの底入れを果たしていないと見ていることから、今週末または来週早々にも達成が予想される日足ベースの同指数・買われ過ぎ圏入り修正をきっかけに、週足ベースの底値さぐりに発展していく展開をメインシナリオと見ている。


                           

 

※追記1/12(木)18:02


米主要3指数の日足ストキャスティックスの買われ過ぎ圏入りに合わせ、日経平均の日足ストキャについても90%に近づく買われ過ぎ圏入りとなった。

また、日経平均の日足MACDの上昇はゼロラインに頭を抑えられる形で終えている。

ストキャについては張り付き特性があるため、明日から直ちに下降するかどうかはわからないが(感触としては、しばらく高値もみ合いが続く可能性があると感じる)、ストキャの天井圏入りは短期上昇トレンドのいったんの終焉と下降トレンドの始まりが近づいていることを示唆している。

                           

 

※追記1/13(金)18:42


昨夜の米主要3指数は堅調推移となったものの、日経平均については130円を割り込む円高を嫌気し、弱含みを余儀なくされた。

日経平均終値は-330円安・26,119円。

なお、ドル建て日経平均と移動平均線は以下のとおり、価格が主要移動平均線の上に踊り出ている。


ただし、5日線を除く移動平均線は下向きとなっていることから戻り売り圧力の強さを感じる。

なお、SP500の直近5日の騰落率は+4.6%と短期的な買われ過ぎ5%に近づいていている。


また、昨夜の上昇により、日足ストキャも買われ過ぎ入りしていることから警戒領域が近づいており、日経平均受難の時間帯が迫っているように見える。

                           

 


※追記1/15(日)18:06


直近の記事にて、為替動向に警戒が必要と記しているとおり、円急伸が日経平均の下押し要因となっており、今週も為替が日経平均を揺らすことになるだろう。

さて、週末の米国市場を受けた1/14(土)6:00時点のドル建て日経平均及びドル建て移動平均線は以下のとおりとなっている。


円換算25,500円~25,700円に200日線・5日線・25日線が集中していることから、この価格帯が下値抵抗ゾーンとして意識されると見ている。

なお、75日線は25,000円割れに急低下していることから、ドル円の推移次第では25,000円割れも視野に入る。

今週の焦点は週央の日銀政策金融会合であり、12月の同会合にて為替市場参加者を敵に回した黒田総裁が、再度市場の読みを欺く黒田マジックを繰り出すか否かであろうが、追い込まれ感があるように見える。
スポンサーリンク