※ かねて記していた事由により、2022年より8月より完全随時更新(不定期更新)とさせていただいています。更新予定は概ね1~3か月に数回程度になると思います。
また、随時更新のため、筆者相場予想の変更をタイムリーにお伝えできないことがあります。ご了承願います。
先週・日曜にアップした予想記事にて、ダウ平均の展開について次のとおり予想した。
>ダウ平均の日柄調整レンジは33,000ドル~34,500ドル
>明確に75日線を割れた場合には、レンジ下限・33,000ドルを試す展開に移る
先週のダウ平均は、この予想どおり75日線・33,600ドルを週初に下回ったことから、一気にレンジ下限・33,000ドルを試す展開となった。
なお、先週央には33,000ドルではいったん下げ渋ったものの、週末に再度割り込んで引けており、今週は再度切り返すことができるかどうかが焦点となる。
日経平均については、27,200円~27,300円が下値サポートと記したように、木曜にいったん27,046円まで売られたものの、週末には再度、下値サポートをカバーして引けている。
これら焦点を読み解くヒントとして、先週1週間の先物手口集計(速報版)と週末時点のオプション建玉を見てみる。
>ダウ平均の日柄調整レンジは33,000ドル~34,500ドル
>明確に75日線を割れた場合には、レンジ下限・33,000ドルを試す展開に移る
(先物残高については、日々集計を積み上げた速報版であるため、月曜の残高報告の内容次第では残高に差異が生じることがある)
直近で売り越し建玉を拡大していた野村は週間で3,504枚の買い越しとなっている。これは、27,000円付近まで下落した週末金曜に大口の買い戻しを行ったためであり、ポジション調整と見ている。
なお、売り越し筆頭のみずほは-4.967枚の大口売り越しを継続し、売り越し建玉は5万枚超まで伸ばしている。
一方、買い越し筆頭のバークレイズは15,943枚の巨額買い越しとなっており、強弱感が対立している。
野村・みずほを除く日本勢については、SMBC日興も売り越し姿勢を高めている。
なお、オプション手口・残高については以下のとおりとなっている。
3月のアノマリーを交えた今後の日経平均予想
今週月曜は受け渡しベースで3月入り、水曜からは実質3月相場がスタートする。
ダウ平均については、冒頭に記したように下値サポートの33,000ドルを早期にカバーしてくるかが焦点となるが、米主要3指数の日足ストキャは売られ過ぎ圏のボトムに達しており、目先的には引き続き反発が見込める位置に来ている。
主要3指数のRSIも短期動向を示唆する9日が下表のとおり、ほど良い位置まで低下している。
(9MAが低位に張り付き、14MAが10%台に低下すれば底値到達感が高まるが、そこまで下げるには材料不足であろう)
ストキャやRSI(9)に見るとおり、目先は反発しやすい地合にあるが、注意したいことは、日足MACDがゼロラインを割って下降中であるため、いったん反発となってもゼロラインで頭を抑えられ、ストキャは売られ過ぎ圏でのもみ合い(張り付き)となる可能性を考えておく必要がありそうだ。
日経平均についても、3Q決算の結果はEPSが-100円程度低下しており、足元の上昇は米国金利の上げ渋りから買われているものの、直近では金利高止まりの予想から米主要3指数が売られた流れを引き継ぎやすいことに警戒が必要と見ている。
なお、筆者の経験則であるが、日経平均のアノマリーとして、3月はあまり良い印象を持っていない。
例年、3月は冬時間から夏時間への移行に伴って、米国市場の開場が日本時間で1時間早まる。
(冬時間の23:30スタートでは余程のことがない限り、見ることはないが、22:30スタートの場合、1時間程度見ていても23:30のため、ポジションを持っているか、持とうとしているときは、方向感の確認のために「ながら見」をすることがあるのだが、あまり意義のある時間に繋がらないという記憶が多い)
また、東京市場の個別銘柄は、3月高配当株が高値圏にあるが、海外勢は配当権利取りを前にいったん利益確定売りを行う(配当権利取りを行わない)傾向にある。
加えて、先物手口を見るように、3月は国内勢が決算対策の益出し売りを繰り出してくることが多い時期である。
したがって、例年、3月上旬は高く、中旬に売られ、下旬に向けて個人を中心とした買いにより高くなるものの、配当権利落ちを契機に、再度、弱含む傾向にあり、現時点ではこの例に従う可能性があると見ている。
筆者が想起しているアノマリーどおりに展開するのなら、3月中旬・MSQ明けに1回買い場が生じるが、この機会を逃すと、高値づかみの可能性があり、4月下旬またはGW明けまでは買いが報われにくいと感じている。
これらのことから、3月の日経平均レンジは27,000円が下値サポート、上値目処は27,500円~27,600円と見ており、3/10・MSQ付近まではレンジ上方での推移が基本シナリオと予想している。
ただし、週足を見るとおり2月以降のレンジは切り下がっていることから、MSQ通過後、27,000円を割ってきた場合には、26,500円付近まで下値目処が切り下がる可能性があると見ている。
※追記3/1(水)18:08
昨夜のダウ平均は-232ドル安となったものの、東京市場は日経平均・TOPIXともに底堅く推移している。
この底堅さの背景には高配当・低PBR株への物色が旺盛であることに加え、オプション手口も寄与していると見ている。
ABNアムロのオプション建玉は、PUT27500の大口売り越しが下支えとなっており、27,500円からは下がりにくい。
一方、上はCALL27750~28000の売り越しが上値抵抗となっているため、27,700円から上には行きにくいのが現状と推測している。
ただ、PUT売りに比べ、CALL売りに厚さが見られること、また、本日はCALL27750を527枚売り越していることから、足元の建玉構成がこの先も維持されるとみられ、目先、想定される米主要3指数の反発による日経平均が連れ高となる局面では、PUT買い・CALL売りが繰り出される可能性があると見ている。
したがって、上値は27,600円~27,700円のゾーンで頭を抑えられると見ている。
なお、下値については、仮に27,500円のPUT売りが破られたとしても、PUT27000の大口売り越しが下値のサポートとなることから、引き続き27,000円~27,250円が下値目処になると予想している。
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※追記3/2(木)18:12
昨日のゴールドマンは日経平均・TOPIX先物を合わせて-6,617枚の巨額売りを繰り出していたため、本日の手口を注目していた。
結果は-2,954枚の売り越しと連日の大口売りとなっており、建玉を-25,000枚に乗せてきた。
なお、売り越し筆頭の野村・みずほは前日・本日ともに小口売り越しとなっている。
日経平均ボリンジャーバンドは急速に収束しており、近く上下いずれかに大きく放れる可能性がある。
筆者の観測では、下方向の流れが出来つつあると見ているがイベントドリブンの要素もあることから、予断を許さない相場環境となっている。