2024-02-27

2月第3週の週間先物手口及び所感(2/27)



※ かねて記していた事由により、2022年より8月より完全随時更新(不定期更新)とさせていただいています。更新予定は概ね1~3か月に数回程度になると思います。


また、随時更新のため、筆者相場予想の変更をタイムリーにお伝えできないことがあります。ご了承願います。


                                        




日経平均が628円高となった先週・2月第3週(2/19~2/22)、先物参加者がどのように動いたか、昨日公表のあった「取引参加者別建玉残高」を元に集計した週間手口は下記のとおりとなっている。


取引参加者別週間先物手口及び建玉残高
買い方上位
売り方上位
週間手口ABNクリアリン証券ゴールドマン証券JPモルガン証券モルガンMUFG証券バークレイズ証券野村証券
みずほ証券
2月19日日経225-1,036-427-261-30-1,21990652
TOPIX-2743,139285-6831,437-1,641613
2月22日-1,3102,71225-713218-735665
建玉残高
TOTAL-2,98998118,51483,57026,431-52,927-66,711
日経225-3,395-3,2884,3442,3234,6884,171-12,980
TOPIX4064,26914,17081,24721,743-57,098-53,731
<日経225先物>
2024年03月限月-3,311-6381,097-3,4119,4553,142-11,799
2024年06月限月00-565000-2,103
2/22
<日経225mini>
2024年03月限月4,424-19,50034,61959,092-47,56910,2479,216
2024年04月限月-5,268-7,0003,501-1,750-99400
<TOPIX先物>
2024年03月限月-3,1424,17214,41981,67224,481-51,672-53,731
2024年06月限月3,54897-249-425-2,738-5,4260

買い方のモルガンMUFJは買い越しながら-718枚の売り越しとなっており、バークレイズは218枚の買い越しにとどまっており様子見の時間帯となっている。

一方、売り方の野村・みずほについても-735枚売り越し・665枚買い越しと様子見に近い売り買い交錯となっており、主要先物取引参加者の手口からは方向感が見えてこない展開となっている。

一方、ゴールドマンが先週の10,247枚の巨額買い戻しに続いて2,712枚の買い戻しにより建玉を(先々週の-11,978枚売り越しから)ニュートラルに戻してきている。


その他・海外勢についても全体的には売り越し基調となっているものの、建玉の方向感に変化は見られない。


週間手口クレディ・スイス証券ソシエテG証券メリルリンチ日本証券ドイツ証券BNPパリバ証券
UBS証券
2月19日日経2258152-156-1,9500515
TOPIX1-404-850-480-4,040-256
2月22日9-252-1,006-2,430-4,040259
建玉残高
TOTAL-60924,32626,5793,914-13,865-14,567
日経225-6357,7321,0001,36810,8757,295
TOPIX2616,59425,5792,546-24,740-21,862
<日経225先物>
2024年03月限月-1307,2287,2231,26115,9518,403
2024年06月限月-505-7820-2-6,083-1,448
2/22
<日経225mini>
2024年03月限月014,096-63,7231,0798233,403
2024年04月限月0-1,2391,494119,2500
<TOPIX先物>
2024年03月限月2616,49125,5792,546-24,315-18,662
2024年06月限月010300-425-3,200


その他・国内勢についてはSMBC日興が-1,049枚の売り越しとなっているほかは小口買い戻しの週となっている。

週間手口大和証券SMBC日興証券楽天証券
SBI証券
2月19日日経2256691,1552191,053
TOPIX286-2,2030-626
2月22日955-1,049219427
建玉残高
TOTAL-12,657-12,723-592-6,033
日経225-1,128-3,151-592-4,511
TOPIX-11,529-9,5720-1,522
<日経225先物>
2024年03月限月-947-3,151-367-2,095
2024年06月限月-181000
2/22
<日経225mini>
2024年03月限月00-2,287-24,626
2024年04月限月0040462
<TOPIX先物>
2024年03月限月-11,529-9,5720-1,522
2024年06月限月0000


先物手口から見る限りにおいては、先週同様に指数の上昇ほどには盛り上がっておらず、小口または出遅れの買いによって上昇した週であり「適温相場」による買いが継続している。

なお、買い方筆頭のモルガンMUFJの商品別手口は、3月225miniの一部に利益確定売りを出している。(JPXのminiの公表値は2限月のみであるため225miniの期先に買いを入れた可能性はあるものの流動性を考えれば225largeの買い戻しに充てたと思われる)

2月22日モルガンMUFG証券建玉残高週間手口
TOPIX
2024年03月限月81,672183
2024年06月限月-425500
225
2024年03月限月-3,411832
2024年06月限月00
225mini
2024年03月限月59,092-8,016
2024年04月限月-1,7500
TOPIX81,247683
NK2252,32330


野村については枚数は少ないながらTOPIX先物を期先へとロールしていることから、ここから上値を取ってきた際には買い戻しではなく売り越し戦略を継続していくものと思われる。

2月22日野村證券建玉残高週間手口
TOPIX
2024年03月限月-51,672-2,059
2024年06月限月-5,4263,700
225
2024年03月限月3,142-889
2024年06月限月00
225mini
2024年03月限月10,247-127
2024年04月限月40-40
TOPIX-57,0981,641
NK2254,171-906

このように先物手口の集計・分析結果は先週と同じく買い方の動きが見られなかった。

これには2つの理由があると考えており、1つは現在の東京市場は現物市場の買いにより先物買い方は特段動く必要性がない点、2つ目は足元の急伸水準からの買い上がりは難しいと考えているの2点と見ている。

折りしも日経平均は4万円手前まで来ており、仮に4万円にチャレンジするならば4万円を抜くことが期待される一方、短期的な過熱感が漂う中での上伸は失敗したときのダメージが大きいことから、3月の日米金融政策会合を見定める意味でも日柄調整をこなす道を選ぶと見ている。

なお、短期的な日経平均予想レンジ(3月MSQまで)は高値目処39,600円±100円、下値目処は38,900円±100円を引き続き想定している。
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