今夜のダウについては、昨日は三空の可能性について言及したが、"昨夜のダウ平均(雑感) "に記したとおり、ダウの日中足及び足元のダウ先物の動きから三空の可能性は少なくなった。
少し気になるのは、昨夜のダウが上値抵抗の26,250ドルを一気に超え、史上最高値まであと230ドルに迫ったことだ。少し早すぎると感じる。この上昇により、9日RSIは93.06、14日RSIは80.46と過熱圏入りしている。
RSIの指標特性上、100を数日超えることも通例であるがFOMCを控えていることを考慮すれば、市場予想の織りこみが強すぎると感じる。
警戒すべきは、今夜のFOMCで市場予想どおりの金利引き下げ示唆となった場合、材料出尽くしによる株安ドル高になりやすい。可能性は低いと思われるが、まさかの金利引き下げとなれば市場は好感するだろうが、日銀にとっては冷や水を浴びせられるようなもので急速な円高が進みやすい。
なお、"長期国債先物急伸が意味することは?" に記した本日の長期国債先物の日中足の急伸は引けにかけて伸び悩み、長めの上ヒゲで引けたものの終値ベースで高値を更新して引けていることから、今後の動きに警戒したい。
先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
プットサイドについては、100枚以下が多く、最大でも161枚と大きな手口は見られず、引き続き様子見継続と見える。
ABNの先物については、225枚買い越しとオプション同様に様子見。建玉は+7,643枚とまずまず積んでいる。
GSは+2,983枚買い越し、建玉は-8,232枚売り越し。Cスイスは426枚買い越し、建玉は-4,065枚売り越し。
本日の日経平均の大幅高にも積極的な売り買いを控えている印象である。
今後の予想
ダウ平均については、一目均衡表のネジレ(変化日)どおりに保ち合いから上放れており、チャートテクニカルどおりの動きとなっている。ただ、上述したとおり、6月に入ってからの上昇幅が大きく、日足レベルでのRSIの過熱感が目立ってきており、いったんの休息がほしいところだろう。
まずは本日のFOMCが市場予想どおりに波乱なく通過することを見届けたい。
波乱なく通過すれば、今日明日は昨夜の上昇の需給調整を行い、明後日のSQ日に合わせて最高値にチャレンジする可能性があると見ている。
日経平均については為替が絡むため、ダウの動きに素直に追従することができるか難しいところであると見ている。
ただ、筆者のメインシナリオとしてはFOMCの結果が利下げ示唆にとどまれば、初動は円高に進むものの、その後は出尽くしから円高修正に動き、ダウと同等の上昇幅を見せてくると想定している。
