ここのところ1570日経レバの信用取組が買い長から売り買い拮抗に改善しており、売り方の買い戻しが出ていると見ている。
ただ、日経平均の25日乖離率は3.37%、ダウが2.66%と日経平均が買われすぎが顕著であり、近日中には、いずれかの指数に収れんされると見ている。
先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
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本日のABNのオプション手口は「コール買い・プット売り」が目立っているが仔細に見ていくとやや形勢は異なっている。
まず、コール21,750円のショートを大口ロング(買い)1,103枚により利益確定し、598枚のロング転換しているが、取引時間帯別内訳では昨夜のナイトセッションで仕込んでいる。(ここからは筆者の推測であるが)昨夜は21,300円までの下押しがあり、二番底をつけているため滞空時間もそれなりにあったため、ここで利益確定し、買い越しに転換したのではないかと見ている。
コールはポジション全体がショートに傾いており、ここで
なお、コール21,750円の資金は同21,375円に回している。
プットサイドでは、ショートの手口が目立つが20,750円から下は時間経過によるプレミアムの減少を狙ったテクニカルな売りであると推測する。
21,500円の大口ショートプットが気になるが、21,375円のロングコールと両建てされており、明日以降、どちらを残していくかが注目される。
先物については以下の表のとおりである。
ゴールドマンサックスは週末から売りに傾いており、本日も大きく売り越し、売り越幅を拡大している。
Cスイスも、利益確定の売りを出しており、昨日の段階では9月限17,581枚の買い越し建て玉を4,069枚に縮小している。
野村證券は小動き。
今後の日経平均予想
週間予想で記した上値目処である「21,400円~21,500円」の枠内に本日到達した。
仮に、明日・明後日で本日の先物高値21,440円に接近する場面があったとしても、上抜くことが出来ずに押し返されると見ている。
日足チャートでは本日、一目均衡表の雲の上に顔を出したが、ローソク足はギャップアップの短い上ヒゲのコマとなっており、7/30のローソク足と同一の形状となっている。
また、本日の出来高は先細りながらも指数が上昇し、本日の短いコマで出来高が増加した点も7/30と酷似している。
そもそも上ヒゲの短いコマでの出来高増加は、売り方の買い戻しがピークに達し、そのピークを利用して買い方が利益確定した際に出来やすいローソク足である。
明日、ギャップダウンで始まるならば、この考え方が趨勢であることが強化される。
ただ、7/30以降は暴落となっているが、今回については目先の買いの勢いが残っていることや来週のFOMCでの利下げ期待から、予想どおり指数が下げたとしても、当面は弱含みでのもみ合いと見ている。
なお、テクニカル的にも、明日または明後日が一目均衡表の変化日となっているが、雲の上に顔を出した意味は大きく、おそらくダイナミックな変化(暴落レベル)はなく、当面は下げても雲の上限に支えられる可能性が高いと見ている。
※20:20追記
500円高となった9/5の翌日の裁定取引残高(株数)が本日公表されたが、売り残は9/5の減少分の増加で売り残解消は一日のみとなり、裁定売りの買い戻し論の信憑性は薄れている。 やはり、何が何でも9月中の株安はないといった無言の圧力が市場を支配していると見ている。「弱含みでのもみ合い」もそんな発想から来ている。 ただ、どこかで誰かがそれを破るのが市場であり、楽観の次に大義名分としての悲観があり、それでようやく財政出動からの株高を引き出せると見ている。
※22:50追記
初動のダウは22:50現在-60ドル安・26,775ドル。特に下げる要因は見当たらないため、9日RSIの84.81に見られる過熱感。ちなみに日経平均とダウの25日乖離率は本文のとおり日経平均のプラス乖離が大きく、同率の乖離率になる(売り崩しが入れば・・・)と仮定した場合、日経平均はダウの下げ幅の2倍超の下げ幅が見込まれる。セオリーどおりであれば2日下げて3日目に上げるが・・・。
なお、ダウに比べ、ナスダックの下げが3倍の-1%と大きく、仮にこのまま引けると、明日、上海株の天井形成が明確になるかもしれない。
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