昨夜のダウは終日マイナス圏で推移したが、引け直前に73ドル高と急動意した。要因はタカ派のボルトン大統領補佐官の解任により対中政策の融和が進むとの期待が広がったようだ。
(昨日の段階では「当面は弱含みのもみあい」と予想していましたが、外しました)
先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
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本日のABNのオプション手口はやや上向きとなっている。
コールサイドでは、昨日、「ここで21,750円のロングを持ち続けるとは考えにくいことから、程良いところで利益確定の売りを出すのではないか」と記したロングコール21,750円を予想どおり利益確定し、中立に戻している。
なお、足下の価格帯のコールについては残高をショートに振っているが、上方の遠い価格帯のコールオプションを買ってきており、その点はやや強気に感じる。
また、21500円や21,750円については中立またはショート幅が小さくロングに転換しやすい。
プットサイドでは、足下の価格帯から下の複数プットに比較的大きなショートを建ててきており、この点も強気に感じる。
21,500円の大口ショートプットと21,375円のロングコールが両建てされており、本日、どちらを残すのか注目していたが、結果は上下のオプションの建玉を操作し、該当のオプションについては両建を崩してこなかった。
先物については以下の表のとおりである。
ゴールドマンサックスは週末から売りに傾いており、本日も大きく売り越し、売り越幅を拡大している。ただ、9月限については本日4,000枚近く買い越し、18,086枚と買建玉を拡大している。
Cスイスも、昨日縮小した買い越し建玉を4,069枚を7,727枚に拡大している。
野村證券は引き続き売り越し建玉を9月限から12月限へのローリングを行っているが、建玉全体では4,000程度売り越し幅を拡大している。。
今後の日経平均予想
週間予想で記した上値目処である「21,400円~21,500円」を超え、高値は21,619円まであった。
ここのところ、日経平均はダウの上げ幅を大きく上回っており、かなり大規模な買い仕掛けが進行していると見ざるを得ない。
これがSQで終結するか、月末の配当権利取りまで続くかであるが、ここまで大きく買い越しているということは、最低限、月末までは続く可能性がある。
ただ、下記のとおり日経平均は高値圏入りしていることから、週末から来週前半のどこかでいったん小休止(反落)すると見ている。
高値圏の根拠として、今回の上昇局面及び6/3からの上昇局面とその終焉では、騰落レシオと25日乖離率の極めて単純な指標が機能していた。
今回の上昇局面の開始は8/13の騰落レシオ75.05、25日乖離率-4.16で底入れとなり、二番底の8/26は騰落レシオ81.54、25日乖離率-3.47で底入れとなった。
前回の6/3は騰落レシオ72.95、25日乖離率-4.81で底入れ、7/5の騰落レシオ121.75、25日乖離率4.11で天井形成となった。
いずれも、騰落レシオ80以下で買い、120以上で売りとなっている。
そして、本日の騰落レシオは117.47と120には足りないが、明日、高ければ120を超すのは確実である。
また、本日の25日乖離率は4.11と7/5の天井圏と同一となっており、本日または近日中に天井形成となってもおかしくないと見ている。
ただ、9月メジャーSQが今週末に控えていることや、50bp利下げの期待が醸成されておらず、25bpの利下げでも好感する動きとなればダウの最高値更新への期待も加わって、足下の上昇トレンドを崩す悪材料の出現は見当たりにくい。
したがって、当分はテクニカルな調整はあっても大きく崩れることは考えにくく、売りよりも押し目を買う相場になると見ている。
本格的な下落があるとしたら、10月に入り、消費増税の円滑な導入と言った大人の事情が消えた頃と思われる。
※20:00追記
おそらくSQ通過から来週のFOMCまでの間は、さすがに押し目になると見ている。値幅はSQ値次第。 とりあえず筆者は両建てで。
※22:45追記
初動のダウは57ドル高・26,967ドルと堅調な滑り出し。9日RSIは80.84と買われすぎ圏にあるが、14日RSIは63.37とやや買われすぎ程度。8/23の-623ドル安の影響で100ドル高が続いても木曜夜までは60台。金曜に8/23が算出から外れ一気に80台と過熱圏入りするため、金曜夜から下落注意となる。
※23:00追記
ちなみにダウの14日RSIは水・木に価格が上昇しなくても金曜日には80台に上昇する。日経平均も同様に上昇、しかも90台に。