昨日の記事にて「21,900円~22,000円に届く場面もあるかもしれない」と記したとおりとなったが、これは連休明けを想定しており、いささか早すぎる展開だ。
しかも7営業日で約1,400円の上昇となっている。なぜ、こんなにも買い急ぐのか?
推測の域を出ないが、東京市場の月曜休場と来週に迫ったFOMCの日程から稼げるうちに稼いでおこうとしている結果ではないかと見ている。
先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
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本日のオプションについては10月限の公表初日のため、本日の手口のみとなる。
もちろん、昨日以前も、今週に入ってからは9月限とともに、当然にして10月限の取引も行っていると思われるが、オプションについては当限月のみの公表となっているため、昨日までに積んだ手口が見えない仕組みになっている。
(それを補完する意味で、週の第一営業日に足元の価格を中心とした5価格帯の残高が公表されている。5価格帯では少なすぎると思うがオプションは件数が多いため参加者の負担も多くなるためやむを得ないのだろう)
さて、本日のABNのオプション手口は、コールについては22,250円までは買い越し、22,375円から上は売り買い混交ながら売り越しが目立っており、境界がきっきりとしている。
来週になればこの価格帯の残高が公表されるため、ある程度の実体がわかるが、本日の手口だけで判断すれば少なくとも週明け(休場明け)は22.250円近くまでは上を見ているとともに、利益確定の売りを入れてくることが想定される。
一方、プットサイドではコールほど枚数を積んでいないが、ほとんどがロングプットの買い越しである点が注目される。
また、その中でも21,000円のプットを多く積んでおり、これが意味を持つものなのか、来週以降の推移に注目している。
先物については以下の表のとおりである。
ゴールドマンサックスは12,147枚をSQ決済に回したため、昨日の-12,734枚売り越しから-21,488枚売り越しと有り越幅を拡大している。
ソシエテは9月限買い越しを12月限にローリングし、大幅買い越しを維持している。
なお、野村證券は、インパース系ETFの組成も要因となっていると思われるが、日経指数の上昇にもかかわらず大幅売り越しを継続しいる。
今後の日経平均予想
冒頭に記したとおり、日経平均の上げが急すぎる点が気になっている。
下落した際と同等の早さと見れば、それも有りと見るが、上昇途上の節目がないため外部要因の変化により急激な調整が起こっても不思議ではない。
また、25日乖離率5.33%、騰落レシオ124.05、14日RSIが94.69とオシレーター系指標が買われすぎ圏に入っており、ここからイケイケどんどん的な買われかたはしないだろうと見ている。
ただ、日経レバの空売りの増加が止まっておらず、踏み上げを狙った買いが集まり指数をもう一段押し上げる可能性はある。
同時に、本日は日経レバに買い方も参入してきており、正直、もう一段の上昇では買いには注意が必要と見ている。
日経平均の目先は高いか、22,000円台を維持すると思われるが、おそらく日柄的にも来週(若しくは再来週)に大きめの転機を迎えると予想している。
先日は押し目買いと予想したが、ここまで上げてしまうと押し目買いよりも下落待ちになったと見ている。
次の買い場は筆者の観測では10月下旬から11月初めと見ており、思わぬ下落に発展する可能性はあり、むしろ、本格上昇がスタートするとしたら、次の買い場からではないかと考えている。
※22:30追記
10月下旬から11月初めと予想している買い場が『本格上昇』となるかは現段階では不透明であり、むしろ、本格上昇はもう少し後方であるように思う。少なくとも直近の上昇には疑いを持っている。休日にもう少し整理しようと思っている。