相場所感
本日の日経平均は、昼前の新華社「米中は問題解決についてコンセンサスに至る」との観測報道により、一時230円高・23,608円の高値示現となり、昨日記した筆者の上値目処である23.500円~23,591円超の予想が的中した。
本日の売買代金が3兆円に乗せてきたが、これは大引けでMSCのリバランスが入ったものであり、実質は昨日並みと思われる。
なお、新華社報道と日経平均の高値示現によって、米中合意はほぼ織り込まれたと見ている。
なお、本日の高値示現においても、11月の「幻のSQ」は超えておらず、逆にヘッドラインでのAIトレードが剥がれた反動安の大きさが上値にシコリをつくった感がある。
先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
データの集計方法 → こちら
(オプションデータ処理を行っているエクセルの数式に不具合が生じており、ここ数日間に掲載した数値に誤りがありました。慎んでお詫び申し上げます。なお、復旧までに時間を要するため、本日の手口のみの掲載とさせていいだきます)
ABNアムロのオプション手口を検証する。
コールオプションについては、足元の価格から近い価格帯を売り、遠い価格帯を買ってきており、目先はもみ合い想定ながら、積極的に上を目指す手口にはなっていない。
一方、プットオプションについては23,000円を556枚と比較的大きく買い越してきており、23,000円は意識しているようである。
なお、22,750円から下は売り越しており、現時点では23,000円割れは想定していないと思われる。
本日の先物手口及び建玉残については以下の表のとおりである。
昨日に続き、筆者が観測している海外投資家の手口は、ソシエテは買い越しに動いているものの、ゴールドマンサックスは四桁の売り越しとなり売り越幅を広げているほか、Cスイスも限定的ながら利益確定売りを出しており、足並みが揃っていない。
焦点は、建玉が10万枚を超えているソシエテがいつ利益確定売りに回るのかであると見ている。(本日は後場の下げでリバウンド狙いの買いを入れたと思われる)
なお、野村證券は昨日に続き1,435枚買い越しと、ジリジリと買い戻しを入れ始めている。ソシエテの売り転換と野村の大幅買い戻しが相場の転換点になると見ている。
今後の相場見通し
今週の米国市場は木曜休場、金曜が短縮取引となることから、実質的には明日・明後日の2営業日となる。
ダウは昨日+190ドル高と大きく上げたことから、目先は大きく動くことはせず、小幅高またはもみ合いに終始すると見ている。
日経平均についても、今週は手かがり材料難から動きづらい展開になると推測され、週内の値幅は23,250円~23.550円での様子見と予想している。
なお、上述のとおり、新華社報道によって米中合意はほぼ織り込まれたと見ており、週明けに不透明感が漂う事態となった場合は失望売りが出てくると見ている。