2019-11-27

今後の相場見通し及び先物・オプション手口考察(11/27)

相場所感

本日の日経平均は、昨夜のダウ平均の小幅高を好感した先物の買い先行で始まり23,500円回復場面では利益確定売りに柄押されたものの、その後盛り返すも再度23,500円に打ち返され、上げ幅を縮めた。

終値は64円高・23,437円とダウの55ドル高と均衡が取れており妥当な値付けと見ている。

23,500円付近での底堅い動きから、出遅れ組の個人の買いが入っているように感じる。

このところ上昇局面でも増えていなかった1357ダブルインパースの新規貸株に増加の兆しが見えている点からも、徐々に日経平均は下がらないと考える向きが増えていると感じる。

ただ、個人の買いが入る局面では海外投資家が売り始める局面であることは過去の投資主体別売買動向からも明らかである。

先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)


データの集計方法 → こちら

(オプションデータを復旧しました。過去、数日間のデータに誤りがありましたことをお詫びします)

ABNアムロのオプション手口を検証する。

コールオプションについては、ロングコール24,000円を利益確定し、その資金で23,750円・23,625円のショートコールを買い戻しており、ABNの大口投資家はSQ想定値を引き下げているように思える。

一方、プットオプションについては、引き続き23,000円のロングプットを積んでいる点が気になる。
現段階ではコール買いのヘッジであると思われるが、今後の推移次第ではプット買いのポジションに変わる可能性があると見ている。

本日の先物手口及び建玉残については以下の表のとおりである。


昨日のソシエテの買いについては「後場の下げでリバウンド狙いの買いを入れたと思われる」と記したとおり、昨日の買いを上回る売りを出しており、現時点では少なくとも買いを積む目的は薄いとの筆者予想に沿った手口となっている。

またも比較的に買いを積んでいるメリルリンチ日本証券も本日の高値で-2,398枚の大口利益確定売りを出している。

コールドマンは売り買い交錯であるが、12月限については-4,455枚を売り越している。
なお、野村證券は昨日までのジリジリとした買い戻しを翻し、本日の高値で再度売りを入れている。

今後の相場見通し


今週の米国市場は明日の木曜が休場、金曜が短縮取引となることから、ここからは大きく動くことはないだろうと見ている。

19:45現在、ダウ先物は+58ドル高で推移しており、目先の上昇に対する利益確定売りも材料難から出にくく、おそらく前日比±50ドル程度の小動きになると思われる。

したがって、週内の日経平均についても動きづらい展開になると推測され、昨日から本日までの値幅をなぞる動きを想定しており、週内の値動きについては23,300円~23,550円を想定している。

なお、米中協議の第一段階機運が高まっているが、感謝祭(ブラックフライデー)前にダウを下げさせたくない意向が働いていると思える。

また、チリAPECの代替えとして、12月に米国での開催の動きがあったが現時点で具体化していないことから、米国開催も流れたと推測される。

米中首脳が面談する機会が年内に訪れそうにないことから、少なくとも首脳レベルでの合意は順延になると想定され(官僚級合意説もあるが・・・)、合意機運はいずれ剥がれることになると見ている。

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