2019-12-13

大幅上昇もくすぶる不透明感※追記あり(12/13)

1 相場概況

・日経平均  24023.10 +598.29
・TOPIX      1739.98 +27.15
・出来高     19.3億株
・売買代金   3.44兆円

 

2. 先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)

(1) ABNアムロのオプション手口


データの集計方法の詳細 → こちら
 
 
本日は1月限公表の初日であるため、手口のみの紹介となる。

なお、来週月曜の夕刻に週末段階の足元の価格を中心とした5本値の残高が公表され、これにより建玉動向を掴むこととしている。

本日のコールオプション手口については、節目の24,000円及び24,625円から上のコールを大口で買い建てている一方、24,125円~24,625円については売り越しており、目先は24,000円を維持するものの、ここからのさらなる上昇については慎重に見ていると推測できる。

プットオプションについては売り買い交錯となっており、目先はもみ合いを想定した手口に見える。


(2)先物手口及び建玉残

筆者が観測している外資系証券と野村證券の本日の先物手口と建玉残は以下のとおり。


本日のSQ決済に62,911枚を回し利益確定したソシエテがどのような手口を見せるかに注目していたが、本日の大幅上昇の局面で-4,607枚売り越しと、利益確定を優先してきた。

SQ決済分については23,895.88円での精算となり、本日の中心価格はSQ値より約50円~100円程度上方で推移しており、その中で売り越しを選んできたと言うことは、目先は利益確定売りを中心に考えていると推測する。

次の焦点はソシエテが再度買いを積むタイミングがいつ来るかであり、引き続き日々観測を続けていく。

なお、直近で12月限を急速に売り建ててSQに臨んだゴールドマンは逆手となり、先物損益については約450円値幅の毀損となった。次は取り返しに来ると思われ、引き続きゴールドマンの手口にも注目している。

3 相場短評

一昨日、「米中協議は無難に着地か?」のタイトルで記事をアップしたが、とりあえず予想どおりの結果となった。

ただ、トランプ氏のアクションは今晩または今晩の引け後だと推測していたため急動意には戸惑いがある。

事実、トランプ氏のツイートは合意示唆と観測報道にとどまっており、合意が関税の減額まで踏み込んだものとなるかは時を待たなければならない。

東京市場のSQに合わせて材料が持ち込まれるところや、ダウの上昇に比べて日経平均の上昇幅が2倍強に膨らんでいることから、SQがらみの価格吊り上げが相当に含まれていると見られ、ここから三空を描く上昇にはなりにくいと見ている。

米中の第一段階の合意が昨夜の報道のとおりであれば、来週の日経平均はもう一段の上昇もあり得るが、日経平均の9日RSIは来週前半には90%台に達することから、来週半ば以降は利益確定売りに押されると見ている。

また、チャート的にもTOPIXの日足はギャップアップの十字足となっており、上を指向していく場合にも足元での相応のもみ合いが必要と考えている。

なお、合意内容に後退感等がある場合は、本日上昇の半値押し程度の押し目になると思われ、このケースをメインシナリオと見ている。

※22:50追記
エリオット波動カウントからは、本日の終値ベースでの24,000円乗せにより小勢第3波終了との見方と、直近のもみ合い上放れを評価しての第3波継続との見方の2通りがある。現段階では筆者は後者と見ているが、240分足は目先のピークを打っており、値幅面でも本日上昇の半値押し23,700円付近までの下押しで踏みとどまることができるかが来週の焦点と見ている。 裏返せば、海外投資家の利益確定売りが出てくるか否かが焦点となる。

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