1 相場概況
本日の日経平均は、昨日の買いが続かない流れを引継ぐ利益確定売りの一日となった。現物売りよりも先物がナイトセッション終値から-60円ほどギャップダウンで始まり、そのままズルズルと利益確定売りに押されたものと見ている。
・日経平均 23934.43 -131.69
・TOPIX 1738.40 -8.80
・出来高 12.7億株
・売買代金 2.17兆円
2. 先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
(1) ABNアムロのオプション手口
データの集計方法の詳細 → こちら
本日のABNのコールオプション手口については、24,375円から上方向のコールを大口で売り越し、足元の24,000円がらみについては差し引き二桁の売り買いと様子見となっている。
プットオプションについては、23,750円プットを1,455枚と大口で買い越しているほかは、ロングプットの利益確定の売り越しが比率が高く、下値でも早めの利益確定優先の流れに見える。
(2)先物手口及び建玉残
筆者が観測している外資系証券と野村證券の本日の先物手口と建玉残は以下のとおりである。
ここのところ5日連続で大口の売りを出していたソシエテが本日は1,828枚の買い越しとなった。ちなみに5日前の残高は12.3万枚買い越し、本日の残高は9.6万枚。
野村證券は、本日の下落局面においても-2,058枚と大口売り越しとなっている。
なお、本日の売りについては、表には含めていないがドイツ証券が本日(昨日夜間を含む)が-3,213枚の利益確定売りを出しており、寄り付き後の売りを主導したと見ている。ドイツ証券の残高は10,836枚。
3 相場短評
本日の日経先物は三桁の下落と大きめの下落となったが、上述とた先物の利益確定売りに乗じて野村を始めとする売り方の追随売りによるものと見ている。売りの動機は9日RSIの90%乗せや25日線乖離率の大きさであると推測している。
ただ、ソシエテの買い手口に見るとおり大口の先物買い方はむしろ押し目買いとなっており、目先は23,800円~24,000円のもみ合いと見ている。
昨年の今頃は下降トレンドの最中であったため、米国市場が大きく下落し日経平均も大幅安となったが、足元ではクリスマス休暇を前にしての米国市場のSQ通過以外には相場を動かす材料に乏しく、米中合意がとりあえず落ち着いていることから、SQも大きく動くことはないだろうと見ている。
年内は、仮に下げても23,700円~23,800円、ダウが想定外に安くなっても上図の保ち合い上限23,500円は固いと見ている。
また、利益確定売りが一巡した後は売り方の買い戻しの順になると思われる。
なお、19:45現在の日経先物は23,830円(現物換算23,900円)となっている。
※20:15追記
今後の日経平均については、仮に昨日の高値で小勢第3波のピークを打ったとすると、下値目処は来年1月中旬までに23,200円~23,300円と見ている。(ただ、年始にもう一回、上を見に行くことがあるかもしれず、その場合の下値は23,800円~24,000円と想定しており、日々の観測の中で予想を絞り込んでいく)