2019-12-19

短期調整入りを示唆?:年内の日経平均予想※追記あり(12/19)

1 相場概況

本日の日経平均は-69円安・23,864円で引けた。

現物同様に先物寄付きがナイトセッション終値からギャップダウンで始まる利益確定売りが先行する形となり、昨日・一昨日の「買いが続かない流れ」を印象づける一日となった。(詳細後述)
 
・日経平均  23864.85 -69.58
・TOPIX     1736.11 -2.29
・出来高     11.6億株
・売買代金   1.99兆円 場概況


2. 先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)


(1) ABNアムロのオプション手口

データの集計方法の詳細 → こちら

本日のABNのコールオプション手口については、24,375円ショート237枚・24,000円ショート278枚など利が乗ったショートを利益確定し、含み損となった24,625ロング-574枚をロスカットするなど、ポジション調整主体の動きが主体に見える。

ただし、遠くのコールをある程度買い越しており、目先の上振れを想定しているように見える。

プットオプションについても利が乗った23,750円プットを589枚利益確定し、生み出した資金に新たな資金を加えて23,250円から下の複数のプットオプションを大口で仕込んでおり、上振れよりも下振れ幅を大きく想定しているように見える。



(2)先物手口及び建玉残(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)

筆者が観測している外資系証券と野村證券の本日の先物手口と建玉残は以下のとおりである。


昨日1,828枚を買い越したソシエテが本日の下落局面で4,301枚と大口の買いを入れ、建て玉を10万枚台に乗せてきた。大半が3月限TOPIX先物である。

他の外資についてはCスイスが1,841枚と比較的大きく買い越した一方、ドイツ証券(表には不掲載)が-2,847枚を売り越し建玉を7,989枚買い越しに縮小したほかは様子見となっている。

なお、野村證券は、本日の下落局面においても-3,437枚と昨日同様の大口売り越しとなっている。


3 年内の日経平均予想

冒頭に記したとおり、先物寄付きがナイトセッション終値からギャップダウンで始まる利益確定売りが先行する形となった。

昼前の日銀会合の現状維持判明で下押し、その後は買い戻しの流れとなったが、前場の売りに対する買い戻しの域を出ておらず、買い気は低いと見ざるを得ない。

これで日経平均は2日続落となり、日足MACDに陰転の兆しが生じており、一昨日に指摘したように9日RSIは90%乗せから低下に向かいつつあり、短期的な調整ムードが生じつつある。

明日は週末要因から直近の下落に対する買い戻しとなる可能性はあるが、基本的には12/13の598円高に対する調整をこなしている局面と見る。

なお、前回、突飛高となった11/5の401円高の際は4日続伸後、5日目に陰線を引き、その後調整入りし、9営業日の調整明けとなった。

9営業日の調整は9日RSIを冷ます期間と一致しており、今回の例に当てはまれば、向こう6営業日後まで調整となる可能性があり、想定している米国市場のSQ明けの揺り戻しとも一致する。

従って、目先のリバウンド開始は12/26(木)~12/27(金)となり、12月配当権利落ち日と重なることから、底打ちの根拠もあり、配当権利落ちに向けて押した場面での短期底打ちの可能性は高いと見ている。

想定どおり短期調整入りした場合の値ごろについては、週内は米国市場のSQ要因から下げにくい相場が続くと見ているが、12/23(月)の米国市場は翌日12/24の短縮取引・12/25休場を前に利益確定売りが先行する可能性があり、米国市場休場や年末要因から値荒い動きが想定される。

現時点での日経平均の年内の下値目処についてはチャート要因から23,500円前後と考えており、大納会や大発会に向けてはテクニカルリバウンドが生じると見ているが、24,000円を超える動きにはならず、再度二番底となる23,200円~23,300円まで下洛後、1月中旬頃から再上昇に転じると見ている。

昨日あたりから日経レバの買いやダブルインパの空売りが増え始めていることも目先の調整入りを示唆していると考えている。

※21:45追記
上述の下値目処23,500円は、直近のもみ合い上限であり、12/26の想定25日線が23,500円台前半に位置してくると推計されることから算出している。

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