本日の日経平均は、昨夜、トランプ大統領がブラジルやアルゼンチンからの鉄鋼などに追加関税を課すと発言したことや米・11月ISM製造業景況指数下振れしたことなどからダウ平均が-268ドル安と大きく売られた流れを受けてギャップダウンではじまったが、短期筋の買い戻しにより9:30には安値から約200円上昇し、その後は終日膠着となり-149円安・23,379円で引けた。
先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
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ABNアムロのオプション手口を考察する。
コールオプションについては、昨日、ドテンショートした23,750円コールを402枚利益確定の買い戻しているほか、24,000円コールについてもショートから買いを積み始めている。
プットオプションについては、手口のあった価格帯の多くはショートを建てており、コールオプションとともに、本日の下落局面では利益確定を図りつつ、上方向への探りを入れているように思える。
これが単なる短期的な逆張りであるか、SQに向けての仕掛けなのかはもう少し時間をおいて見ていく必要がある。
本日の先物手口及び建玉残については以下の表のとおりである。
筆者が観測している外資系証券については、売り買いまちまちとなっている。
ゴールドマン及びメリルリンチが2日連続で売り越し、ABNアムロ及びソシエテについては昨日の売り越し分を買い戻しに回っている。
野村證券については、引き続き-5000枚を超える売り越しとなっており、建玉は-18万枚の売り越しとなった。
今後の相場見通し
昨日の235円高については「やや行き過ぎ」「強く上昇したことに違和感を感じる」と評したとおり、本日の日経平均は反落となった。
ただ、本日の寄り後の動きを見るとおり、下落した局面では「すかさず」買いが入ってきており、売り方に安い価格で買い戻させないための買い方の手による買いと推測している。
つまり、日経指数は下落しながらも買い方ペースで動いていると筆者は見ている。
ただし、日米ともに市場は日柄調整に入っているため上値は重く、現時点では、今週の日経平均の下値は23,000円~23,100円、上値は23,400円と見ている。
※22:20追記
欧州時間に入りトランプ氏がらみの米中・米欧・米朝の悪材料が続出。ダウ先物-200ドル安となり、25日線を約100ドル下回った。
22:15現在の日経先物は23,030円。23,000円安値は想定内であるが、仮に明日の終値が23,000円を割り込んだ場合には先物・オプションの買い方も売らざるを得ず、目先は11/21先物安値23,720円が目標値になりやすい。
23:05追記
ダウの25日線は27,685ドル付近にあり前日比-100ドル安の位置。現時刻でのダウ先物は-278ドル安となっており、おそらく25日線を割って引けると思われる。その場合、次の節目は50日線の27,200ドルが意識される。