1 相場概況
本日・大納会の日経平均は-181円安・23,656円の安値引けと筆者予想の下値目処を-100円下回って引けた。想定した以上に、年末年始の混乱を避けたい休場リスクが強まったようだ。
アノマリー的には、警戒局面では逆に上昇する場合が多く筆者予想に沿っているが、果たしてどう出るか?
・日経平均 23656.62 -181.10
・TOPIX 1721.36 -11.82
・出来高 7.9億株
・売買代金 1.43兆円
2. 先物・オプション手口(JPXデータを集計、日中・夜間・立ち会い外を含む)
(1) ABNアムロのオプション手口
データの集計方法の詳細 → こちら
ABNアムロのオプション手口及び建玉残(日々集計+週一回の残高報告で修正)は左表のとおり。
コールオプションについては、24,375円・24,250円の1,000枚を超える大口ロングが目を引く。
24,000円コールを-919枚売り越しているが、上記コールの約半数のヘッジ売りに思える。
なお、23,500円コールを1,273枚売り越しているが、24,000円から23,625円のコールオプションを900枚近く買い越しており、トータルでは買い越しの手口と見ている。
プットオプションについては、足元の価格帯に近いプットに枚数はそれほど多くはないもののロングを建てており、コールロングの手口が遠い価格帯であることから見ると、やや売り優勢ではあるが、引き続き落とし処をさがしているか、手口から方向性を探られないよう攪乱させている印象である。
ただ、価格帯をブロックにして買いと売りを交互に並べている手法に変わりなく、昨日までの250円刻みから375円刻みとしてきた。
(2)先物手口及び建玉残
筆者が観測している取引参加者のうち、主な参加者の先物手口と建玉残は以下のとおりである。
本日は相場の方向性を示唆するかもしれない大口の手口が出現している。
ソシエテの4,099枚買い越し、野村證券の-3,131枚売り越しである。
取引の詳細を見たたところ、立会外においてソシエテと野村證券の間で3,068枚の売買が成立している。
このような大口の立会外取引は、重要な転換点になるケースが多い。
もちろん、この取引だけで上下どちらの方向となるかの判断はできないが、ソシエテは含み益であり、野村は含み損であることからは上優位と見る。
3 相場短評
東京市場は本日大納会となり、時間外のPTSが23:59、先物のナイトセッション5:30を以て今年の取引を終了する。本日の日中取引は筆者予想から100円下振れしたが、26日線・23,615円に迫っていることに加え、9日RSIが21.62まで低下したところで水入りとなったことは、日経平均の落とし処としてはかなり絶妙だと感じる。
ダウ平均は、東京市場の大発会まで3営業日の開場となるが、筆者の予想は目先弱含みも東京市場の大発会に合わせて浮上してくると見ている。
ただ、ダウの日柄面は上値追いに移るにはやや不足しており、年初の反発は一過性となる可能性はあるが、弾みがついた場合には一段、二段の上昇も想定できる。
逆に下方向に動いた場合は23,500円~23,600円には堅さがあると見ている。
明日の更新では日々の表に含めていない海外・本邦の取引参加者の先物残高と考察を行う予定である。