2020-10-29

日経平均の底堅さに潜む危惧(10/29)

・相場概況

・日経平均  23331.94 -86.57
・TOPIX     1610.93 -1.62
・出来高    10.1億株 
・売買代金  2.09兆円 

   
・RSI (9)日経平均 45.25
TOPIX    46.41

・RSI(14)日経平均 37.75
       TOPIX    36.53

・騰落レシオ 84.39


・本日の先物手口考察

データの集計方法の詳細 → こちら
先物・オプション手口集計(先行更新)  → こちら 


注目のゴールドマンは-4,134枚のを売り越し、買い建玉を1.26万枚に縮小している。

Cスイスは1,251枚買い越しと、規模は大きくないものの、本日の朝方の下げを受けて空売りの買戻しに動いた模様。週末となる明日に引き続き買い戻してくるかどうかに注目している。

ソシエテは前日に続き-2,165枚の大口売り越し継続。本日の日経平均の朝安後の戻りに対し、利益確定売りを出したものと推察され、目先は下押しと見ているか?



・ABNアムロのオプション手口

引き続き小口の売買となっている、前日に402枚を買い越したプット23,000を本日は利益確定売り348枚と、超短期の値幅取りに終始している模様。



  ・今後の日経平均予想

 本日の日経平均は、昨夜のダウ平均が-945ドル安と超ド級の下落となったものの、-250円程度安で寄り付いた後に買戻し優勢となり、大引けの日経平均は-86円安と、ダウ平均の下落を尻目に堅調な一日となった。

日経平均が下げない要因としては、やはり積極的に仕掛ける筋がないため、売り買いともに深追いがなく、超目先の値幅取りに終始しているためと見ている。

ただ、いつまでも この"ぬるま湯" 相場が続くとは思えず、いずれ上下どちらかに放たれる時が訪れると思われる。

さて、昨夜のダウ平均の動きを振り返る。

昨日の記事にて次のとおり記した。

>ダウ平均は支えを失った状態となっており、目先は9/24安値26,537ドルが第一下値目途となり、ここを割れた場合は200日線26,100ドル~心理的な節目26,000ドルが次の下値目途になると見ている。

結果、昨夜のダウ平均は、第一下値目途の9/24安値26,537ドルを下回る26,519ドルで引けており、目先はもみ合いが想定されるが、次は200日線26,100ドル~心理的な節目26,000ドルを目指す動きになると見ている。


また、ダウ平均のボリンジャーバンドでは昨夜の終値が-2σを割っていることから下優位の展開に移っている可能性がある。

ただ、目先的にはボリンジャーバンドに傾きが生じていないため、目先はもみ合いが相当と見ており、今夜のダウ平均が-2σ・26,826ドルを回復することができるかどうかが短期的な焦点と見ている。


仮に-2σ回復ができたならば、来週は-2σのもみ合いから上方向に向かうことができるかもしれないが、-2σを上回ることができなかった場合には、その後は厳しい展開になる可能性があり得る。

日経平均については、下値抵抗感を見せたものの、今後の米国市場の動向次第では直近の値持ちの良さが災いとなることが想定される。

TOPIXのボリンジャーバンドでは、ダウ平均よりも早く-2σの攻防となっている。


ローソク足は三営業日連続の陽線となっているものの、上値切り下げ・下値切り下げと印象は芳しくないことに加え、ボリンジャーバンドの傾きがダウ平均と比較してやや下向きになっている点に懸念を感じるとともに、日経平均の強さとの間にギャップを感じる。

これらのことから、現状の日経平均の底堅さが今後とも続くと考えるのは早計であり、単純に言って、面白いほどボラの高い米株指数に先物勢が集中しているため、日経平均が蚊帳の外に置かれているためと推測している。

したがって、米株が一段落となり安値もみ合いとなった場合は、次は日経平均に照準が向けられると見ており、日経平均の底堅さには危惧が潜むと見ている。

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