2021-03-26

今後の日経平均予想(3/26)

本日の相場概況


本日の日経平均は、筆者が記してきたとおり、売り方の買い戻しに加え、トレンドフォローの買いや期末の配当権利取り(先回りの配当再投資もあると思われる)などにより、29,000円乗せ後も堅調に推移し、一時29,200円台を達成する展開となった。


日経平均は+446円高の大幅高となり・終値は29,176円。


なお、東証一部の概況は以下のとおり。

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 日経平均  29176.70 +446.82
 TOPIX   1984.16 +28.61
 出来高   12.8億株 
 売買代金  2.80兆円 

・RSI (9)  日経平均 40.31
          TOPIX    54.22

・RSI(14)  日経平均 55.33
          TOPIX    67.57 

・騰落レシオ 130.29 *



日米市場の現況と今後の予想


(米国市場)


昨夜のダウ平均は欧州株の下押しから序盤は安く始まったものの、下ヒゲ陽線で戻して引ける強い展開となった。

ダウについては、昨日の当欄にて「基調としては依然として上昇トレンド中の押し目を示唆」「下げても基準線と+1σの中間地点を維持できれば、再度+1σ超えを目指す」と記したとおり、序盤では欧州株安の影響を受けて基準線まで下落したが、+1σと基準線の中間地点での大引けとなり、再度+1σへの復帰を示唆している。

MACDも上昇の兆しを見せており、おそらく反発に向かっていくのではないかと見ているが、現段階では病み上がりの覚束無さがあり注意が必要と見ている


なお、昨夜は75日線をサポートに下げ止まっており、目先はもみ合いとなるかもしれないが徐々に反発態勢に入ると予想している。


一方、ダウ平均の足を引っ張っているナスダック総合指数については、25日線が75日線を下抜くデッドクロスが近づいている。

ただ、直近で頭を抑えられたMACDの+90に相対する-90まで低下していることや、RSI(9)が36.91と売られすぎ圏に近づいていること、週末要因からの売り方の買い戻しが入りやすいことから、いったんは反発に向かうと見ているが、素直に上がっていくかと言うと難しさはあると見ている



なお、ダウ平均60分足チャートを作成したが、時間がなくなってしまったため、説明を省きチャートのみ掲載する。(レジスタンスラインで抵抗にあうと、上下トレンドの中間あたりまで下落する可能性もある?)





(東京市場・日経平均)


経平均については、先物手口とABNアムロのオプション手口から見ていく。

先物・オプション手口集計・考察

  データの集計方法の詳細 → こちら
  先物・オプション手口集計(先行更新) → こちら 



注目のゴールドマンは引き続き売り越しにより、買い建玉を減らしている。

Cスイスは比較的買いに傾いているが、日経平均の上昇幅を考慮すれば相場追従の範囲内であり、積極的な買いとは言い難く、引き続き様子見か?

また、買い筆頭のソシエテも小幅ながら売り越しと、買い建玉を伸ばしておらず、トン兆姿勢に感じる。

また、4月限先物ミニの売り越しを継続している点も注意が必要か?




ABNアムロは、先物買い越し、オプションもコール買いが目立つが、直近の売り手口に対するポジティブな手口と見ている。




今後の予想 


冒頭にも記したとおり、筆者予想どおり『来週始めにも28,900円~29,000円(勢いづけば29,200円)』に本日早くも到達した。

売り方の買い戻しが急であったことに加えて、配当権利取り(配当分の前倒し再投資)も要因と考えられる。

日経平均は、本日、5日線の上に顔を出してきたが、すぐ上には25日線がレジスタンスとして控えている。

また、5日線自体も現時点では下向きであり、サポート力はそれほど強くはない。


ただ、TOPIXの日足チャートは25日線を下値サポートに5日線の上に出ており、5日線自体は下向きであるが時間軸が短いため上向きに転じやすい。

目先は、おそらく本日空けた窓・1950ポイントを埋めに来ると思われ、その後は上向きの25日線との三角保ち合いを形成すると見ている。


なお、ここからの展開については、先々週あたりから記しているとおり、配当権利落ち後の動きが焦点となる。

今夜の米国市場や月曜の東京市場の動きを見なければ断言はできないが、おそらく、月曜の日経平均は本日の終値から小幅高程度で引けると予想している。

予想どおりとなれば、配当落ちとなっても29,000円を維持することができるが、同時にダウ平均もレンジの上限に達することが考えられることから、仮にダウが来週跳ね返された場合には、日経平均も29,000円を割ることが想定され、今週の上昇に対する調整が来る可能性も考えられる点に注意したい。

なお、筆者が来週の上値追いに対して多少慎重に見ているのは、配当権利落ちに加えて、9983・ファーストリテの動向に理由がある。


本日のファーストリテは、前日比プラスながら5日線に頭を抑えられて値幅も出ておらず、依然として売り圧力の強さを感じる。

月曜のファーストリテが力強く上昇すれば懸念は杞憂に変わるが、注意深く見ていきたい。

来週月曜・火曜の日経平均・TOPIXともに堅調に推移すると見ており、その間の日経平均は一時的に29,400円近くの高値となる可能性があると見ているが、その後の動向や先物手口等に注視したい。

今夜の米国市場の動向を受けて、週末に再度指標等を確認し、再考する予定である。

※20:50追記
左図は直近3営業日のファーストリテの信用取り組みであるが、上述した売り圧力の強さが実際に表れている。

目先は自律反発をさぐる局面と見ていることには変わりないが、このまま反発継続というより、もう一押しとなる可能性が捨てきれず、当該銘柄の日経寄与度を考えると、値幅も相応のものになりやすい。 また、メガバンク株の信用取り組みにも同様の傾向が見て取れる。

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